林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

12月25日(日)やさしい光

今週は、

城西大学 理学部 助教、

宇和田貴之(うわだ・たかゆき)先生の授業でした。

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光化学、光物理、顕微分光がご専門で、

現在は、ナノ機能化学の研究を進めていらっしゃる先生に、

「 光、光ること 」がどういうことなのか、というところから、

解説していただきました。

例えば、電球は、

電気というエネルギーを与えることで、

分子が元気になって光る、とのこと。

そして、私たちが、光っている、輝いている、と感じるのは、

光の反射によるもの。

明るい場所で光がモノに当たって跳ね返った光を見て、

モノを見ている、

さらには、

そのモノが、光っている、輝いている、と感じるのだそうです。


ノーベル賞を受賞した青色発光ダイオード( LED )の開発によって、

どんな色も再現できるようになり、

昨今、益々、シェアを拡大しているLED。

太陽の光に近い光を温かいと感じる人の感性に沿うべく、

LEDの光も、太陽の光に近づけて、柔らかく感じられるよう、

商品開発が進められています。

エネルギー資源に乏しい一方、

宇宙から眺めると世界一明るすぎる国、日本。

こうした極端な国で、

かつ、技術大国でもある日本だからこそ、

できることなら、

持続可能でエシカルな道へと

世界を導いていきたいものです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Get Down / Gilbert O'Sullivan


番組日記 | 2016年12月25日 08:00

12/25・1/1(日)ゲストの先生は・・・

城西大学 理学部

助教 宇和田 貴之(うわだ・たかゆき)先生

 

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先生のご専門は、光化学・光物理・顕微分光。

その中で今は『光』をテーマに、ナノ機能科学の研究開発を進めています。

普段私たちが目にしている「光るもの」は、その物自体が発光いる物のほか、もの自体は光る物質ではないけれども光の反射によって「光って見えるもの」などがあります。

今回は、「光・光るもの」の定義や、その特性を活用し、将来の医療分野に期待の高まっている研究についてお話を伺います。


| 2016年12月19日 19:10

12月18日(日)入郷随俗

今週も、

城西国際大学 国際人文学部 准教授、

孫根 志華(そね・しか)先生の授業。

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今回のお話は、先週の続きから。

飲食店に他店の商品を持ち込んだり、

ホテルに予約変更やキャンセルの連絡を入れなかったり、

温泉で体を洗わずに湯船に浸かったり...

日本を訪れる外国人観光客が指摘される問題点は多々ありますが、

私たち日本人が外国を訪れる際にも、

きっと、現地の方に似たようなことを思われていることでしょう。

誰でも、初めて訪れる場所では、わからないことだらけ。

「 今回は知らないんだから、しょうがない。

  次は、こうすると、よりお互いに気持ち良く過ごせると思います。 」 という

心持ちで接することが、

真の意味での ' おもてなし '、なのでは。

帰る頃には、また来たい、来てほしいと思いたいというのも含めて、

お互い様ですよね。


かつて、

縫製業、履物業など労働集約型産業を中心に

生産性を向上させてきた中国は、

近年、科学技術の発展を受け、

人件費の比重を抑えて設備投資を増やす

資本集約型産業へと構造転換してきているとのこと。

いわゆる先進国が数十年かけて歩んだ道のりを、

中国は数年で通り過ぎ、

次なるステージへと歩みを進めています。


13億4000万人もの人口を擁し、

生産力と勢いを保ちながら発展を続ける世界の大国・中国。

国際社会での位置づけと、国内に根差す経済格差の動向に、

引き続き、注目してきたいと思います。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Nothing's Gonna Change My Love For You (変わらぬ想い) / Glenn Medeiros


番組日記 | 2016年12月18日 08:00

12月11日(日)広大と伍する狭小

今週は、

城西国際大学 国際人文学部 准教授、

孫根 志華(そね・しか)先生の授業でした。

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中国・上海市のご出身で、1988年に来日、

現在は、

中国のマクロ経済を専門に教壇に立っていらっしゃる孫根先生。

2年ぶりのご登場となる今回は、

日本と中国の関係を観光の視点から考える授業を

展開していただきました。

 

中国から国外へ旅行する人の数は、年間およそ1億人。

このうち、日本には、2015年までは、年間およそ500万人が来訪し、

2016年は、600万人を超える見通しとなっています。

つまり、1年間に日本を訪れる外国人観光客、およそ2000万人のうち、

4分の1は中国の方々で、

訪日は2回目、3回目というリピーターが増えているそうです。

2015年の新語・流行語大賞 年間大賞に選ばれた

' 爆買い ' という言葉に象徴されるように、

日本で家電製品などを大量に買う姿が印象的だった中国の方々。

2016年に入ってからは、訪日の動機が、物から事へと移行し、

買い物よりも、

日本でしか体験できないことを好む傾向が高まっているようです。

この行動パターンは、海外旅行の一般的な傾向でもあります。

初めて訪れる時には、いわゆる観光スポットを巡ってみるものの、

回を重ねるごとに、なにげない普段の生活や風景・街並みに親しみを覚え、

何度も訪れることで、

やがて、その土地で暮らす人々の日常への関心が深まっていくもの。

中国の方々にとっても、他の国・地域の方々にとっても、

日本が何度も訪れたくなる場所になれたなら、

それは嬉しいことです。


2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、

日本は訪日外国人の受け入れ態勢拡充を目指し、

ガイドのスキルアップやインフラ整備も進められています。

今日のお話の中で、

例えば、美味しい鰻屋さんの情報がSNSで拡散されたことにより、

地元で愛されてきた小規模なお店に外国人観光客が大挙して押し寄せ、

店主と常連客は、戸惑いや不満を覚えた、というエピソードがありました。

国土が狭く、人口や経済規模が減少傾向にある日本は、

受け入れ態勢の小ささを、どうにか逆手にとり、

弱点から強みへと転換したいところ。

客の流れを分散させたり、

多様な旅行プランを提示・発信したり、

同業他社・他店との連携を強化したり...

大規模な物事に押しつぶされず、

言葉や文化の違いを超えて共に楽しむことができるか否かは、

とどのつまり、

日本人の豊かな知恵と人情による部分が大きい気がしています。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年12月11日 08:00

12/11・18(日)ゲストの先生は・・・

城西国際大学 国際人文学部

准教授  孫根 志華(そね・しか)先生

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中国のマクロ経済を中心に教えていらっしゃる先生に、今回は『観光』の視点から、

日本の現状や起こっている問題、また今後の課題などをお話しいただきます。

中国の人口に対して、どれだけの方が日本に来ているのか・・・。

多いと思いますか?少ないと思いますか?

一緒に考えていきましょう。

 


| 2016年12月 7日 19:09

12月4日(日)誇るべきチームワーク

今週も、

城西大学 経営学部 客員教授、

誉 清輝(せん・せいき)先生の授業。

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先生が来日されたのが、1973年。

以来、お勤めになった日本企業や地域社会など、

日々の暮らしの中で、

風習、慣例、文化の違いを実感されてきたそうです。


日本が改善した方が良いとお感じになるのが、

例えば、男性の育児への参加。

1980年代当時、従業員8000人という大企業にお勤めになっていた頃、

夕方、「子どもをお風呂に入れる時間ですので」、と退社しようとすると、

上司に驚かれ、

「それは女性の仕事でしょう」と言われたとのこと。

それから40年近くが経過した今もなお、

日本では、男性が育児に参加する為の制度が発展途上で、

取得率もまだまだ低い現状があります。

一方、

日本の良いところとして先生が挙げていらしたのが、

チームワーク。

リオデジャネイロ五輪の陸上男子400mリレーで、

日本が獲得した銀メダルに象徴されるように、

1人1人の力を結集した時の日本の組織の総合力には、

目を見張るものがあるそうです。


今回のお話しを伺っていて思い起こしたのが

サッカーやラグビーなどの日本代表選手たちの言葉。

特に、芳しくない結果だった場合、

「次に向けて、

 個人の能力・スキルを向上させたいと思います」という発言を

よく耳にします。

個人を尊重し、もてる力を存分に発揮する為には、

上手に引き出す同僚の存在も重要。

つまり、力を発揮できるチームへの信頼があればこそ、

個人の能力・スキルを伸ばせるのだと思うのです。


チームワークは1日にして成らず ―

個人の底力の革新を進めながら、

組織全体を俯瞰する目も持ち続けることが、

日本の長所であり、誇るべきスキルです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   PORCELAIN~微笑みに ふれて~ / Julia Fordham


番組日記 | 2016年12月 4日 08:00

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