林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

5/1・8(日)ゲストの先生は・・・

城西国際大学 観光学部

助教 于 航(う・こう)先生

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中国の吉林省ご出身の于先生、研究のテーマは"訪日中国人観光客の動向と中国人観光客の誘致"です。

毎年、日本には中国の方を始め、多くの外国人観光客が訪れます。

そういった観光客いわゆる"インバウンド"に対して、日本の観光産業はどのように対応することが求められているのか?

また、買い物だけじゃない最近の日本旅行への変化についても教えていただきましょう。


| 2016年4月25日 08:00

4月24日(日)流れの方程式

今週も、

城西大学 理学部 教授、

藤田昌大(ふじた・まさひろ)先生の授業。

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今回は、スポーツと流体力学を入り口に、

解説していただきました。


水泳、マラソン、F1...

様々なスポーツと密な関わりをもつ、流体力学。

例えば、水泳場のプールの場合。

以前は、両端に当たる1コース・8コースは、

波の反射を受けやすかった為、

タイム上位の選手に

真ん中に当たる4コース・5コースが割り振られてきましたが、

現在は、波の反射を防ぐ設計が中心となってきているのだそう。

また、マラソンの場合、先頭を走ることは得策でなく、

集団の中で走る方が、空気の抵抗も体への負担も少ないことが明らかになっていて、

こちらも流体力学が絡んだ理論とのこと。


このほか、鳥が飛ぶ原理、新幹線の鼻先の進化、

そして、

スタジオで撹拌実験を行いながらの水の入ったコップと茶葉の関係など、

藤田先生の解説は、どれも、

出来ることなら受け売りしたくなるようなお話でした。


授業の結びとして、

「 流体力学の魅力 」 を先生にお訊ねしたところ、

まず挙げられたのが、

計算式から導かれたCGによって、

美しい曲線、図画を見られるのが楽しい、という学問上の魅力でしたが、

続けて先生が仰った感覚的な魅力も、

耳目を集めるものでした。

その鍵は、

日頃、私たちが頻繁に使う、「 流れ 」 という言葉。

流体力学という言葉から連想されるイメージは、

特殊な分野に限られたものになり勝ちですが、

流れ、と言い換えると、俄然、身近なものに。

お金の流れ、情報の流れ、会話の流れ、など、

人間生活の全般に関わっていることを、改めて思い知らされます。

藤田先生曰く、

流れ、とは、時間が経つと、遠くへ行くイメージのものを言い、

いつか方程式に出来るかも知れない、とのこと。


お金の流れに失敗しない法則、

情報の流れの法則、

必ず笑ってもらえる、あるいは、ノーと言わせない法則など、

いつの日か、実現するかも!?

え、でも、割り切れない部分は、どうするの?

本当に全てをコントロールできるの?なんて...

人の悩みは尽きることなどなく、

スパイラルという名の流れと二人三脚なのかもしれません。。。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   I feel fine / The Beatles


番組日記 | 2016年4月24日 08:00

4月17日(日)入門・流体力学

今週は、

城西大学 理学部 教授、

藤田昌大(ふじた・まさひろ)先生の授業でした。

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航空宇宙工学、流体力学がご専門で、

一貫したご研究テーマとして、

「流れのシミュレーション」を追究していらっしゃる先生に、

流体力学の入門のお話を聞かせていただきました。


空気、水、河川、海洋、交通機関、エネルギー、家電製品など、

私たちを取り巻く環境と密接に関わっているのが流体力学。

有史以来、数多くの学者が研究に従事してきた大命題で、

代表的存在として語り継がれているのが、かのレオナルド・ダ・ヴィンチとのこと。

ダヴィンチが残した絵画の中には、

橋脚に川の流れが当たって渦を巻いている構図があり、

この描写が非常に正確であるとされています。


思わず唸ってしまうのが、

およそ200年前には、

既に流体力学を数式に表することができていたものの、

当時は解析には至らず、

コンピュータの出現により、解析が可能になったという経緯。

そして、物理学者はおしなべて、

森羅万象を前に

「どういう法則に支配されているのか」と疑問を抱くものだということ。

公私の別なく、時には寝食を忘れるほどまでに、

こうした感性で世の中を観察することができるなんて、

まさに天賦の才能です。


また、藤田先生が、

近頃、手がけていらっしゃる研究・開発として挙げてくださった

ファンデーション。

主に私たち女性が、ほぼ毎日、肌に塗布する必需品にも、

流体力学が活用されているとは、目から鱗でした。

特にリキッドファンデーションの場合、

肌に塗る段階から、

液体成分が蒸発して乾き、粉の成分がフィットする時に至るまで、

それぞれの過程で流体力学が働いているのだそうです。

世界からも、その高い技術が評価され、

シーズンごとに進化し続けるファンデーションの研究・開発、

これからは、より一層、感謝しながら、

ドレッサーに向かいたくなります。


このように、目に見えるものはもちろん、

目に見えないものにも関わっている流体力学。

その上流を目指して、

来週の講義も引き続き、楽しみにしていましょう。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Ride Like The Wind ( 風立ちぬ ) / Christopher Cross


番組日記 | 2016年4月17日 08:00

4/17・24(日)ゲストの先生は・・・

城西大学 理学部

教授 藤田 昌大(ふじた・まさひろ)先生

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先生ご専門は、"流体力学"です。

気体や液体の運動(流れ)を扱う、物理学の一分野ですが、私たちは日頃の生活の中で知らずにこの"流体力学"による作用を利用しているそうなんです。

今回は日常生活と流体力学の面白い関係性についてお話を伺って行きましょう!


| 2016年4月11日 08:00

4月10日(日)'見られている'社会

今週も、

城西短期大学 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業。

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父親と子育てをテーマに鼎談スタイルでお届けした先週とは角度を変え、

現在、ちょうど女性週間でもあることから、

今回は、女性の働き方をテーマに、

蓼沼先生に解説していただきました。


参政権、社会進出...

今では当たり前のことも、1つ1つ、先輩方が権利を拡大してきた歴史を経て、

現代生活が営まれています。

そして、今もなお、その成長過程、過渡期にある現在、

あらゆる職業の平均で、女性の就労率は、およそ15%というデータも。

この数字の向上を目指す為にも、

まずは、政治家を始め、女性の割合を30%程度にまで増やす機運が、

各界で高まりつつあります。

将来的には、ジェンダーを超越した適材適所が望ましいものの、

そこに至るまでは、

いわゆるクオータ制 ( =割り当て制 ) によって数値目標を設けることが、

ポジティブ・アクションと受け止められ有効に作用した欧米を例に、

最初の好ましい仕掛けと考えられています。


日本の現代社会に蔓延る違和感が拭えない表現、

例えば、' 女性活躍 ' や、

' イクメン ' 、家事・育児に ' 参加する ' といった言い方が用いられるのは、

それらが、まだ比較的新しくて、当然ではない期間だけのもの。

かつてのように、

こうでなければならない、といった画一的な生き方を押し付け合うのではなく、

これからの子どもたちは、

色々な生き方を見て、それぞれの目標を抱くことが可能です。


他方、大人である私たちは、人にとって大切な、万人に共通する部分、

例えば、嘘をつかない、自分の言動に責任を持つ、お互いを尊重し合う、など、

子どもたちに伝え、示すことで、

次の世代を育成、共生していくことができるはずです。


結びとして正蔵師匠が仰っていたように、

老若男女、お互いに ' 見られている ' という意識こそが、

社会全体の成長を促すことでしょう。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年4月10日 08:00

4月3日(日)多様性を尊重する社会へ

今週は、

城西短期大学 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業でした。

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折に触れ、

ご専門分野である文化人類学、民俗学、社会学を総合して

授業していただいている蓼沼先生に、

今回は、時宜に沿い、

父親と子育てをテーマにお話しいただきました。


男性の育児参加を促す風潮となり、

' イクメン ' という単語が出現したのは、

ごく近年のこと。

以前、

端的に言って現在の一般的な経営者・管理職の世代までは、

そもそも育児の為に休職するという選択肢が存在せず、

子育てに参加するなど考えられなかったことから、

その分を取り戻そうという気持ちもあって

昨今では、

孫育てに参加する ' イクジイ ' なる呼称も登場。

 

かつて、

男性は、外で働いて稼ぐもの、

女性は、家を守り、子育てするもの、と、

完全分業の時代がありました。

変わって、これからは、

男性でも、炊事洗濯や育児が好きで得意な人、

また、

女性でも、

出産・育児などで一時的に休職したとしても、

仕事と家庭を両立したい人、できる人が、

元来、居るのだということを踏まえ、

お互いに補い合い、支え合いながら、

より広い視野に立って

自分たちなりの暮らしを作っていく時代に向かおうとしている

過渡期なのだということを確認できる授業となりました。


個々にとってハードルとなるのが、タイミングを選ぶ権利。

例えば、

仕事で重要なプロジェクトへの参加が決まった直後だったり、

参加している最中だったり、

あるいは、ライバルの活躍が気になる時期だったり・・・

仕事上のキャリアを、どこで中断し、

結婚、出産、育児といったライフイベントと融合させていくのか ― 。

自分の人生の主人公は、自分ですから、

本当は、自分で選びたいものの、

出産、育児は一時的なライフイベントである一方、

仕事は、もっと長きに亘って関わることで、

何より、生活に影響すること、と考えると、

男性と女性によって、

そして、それぞれが置かれた様々な要因によって、

優先順位が変わってくるのが現実。

知人夫婦が勤めるベンチャー企業では、

育児休暇を夫婦交代で取得できるよう、

経営者が制度を新設したそう。

こうした理想的な労働環境が開拓されている一方で、

一般的には、

直属の上司は理解があっても、

経営など上層部の判断となると、複雑になってしまうという職場は、

まだまだ多いのが現状なのかもしれません。


大切なのは、経営者が、被雇用者である働く人たちを、

人として尊重し、

どれだけ大事に処遇するかという根源的な部分。

経営者、リーダーの心意気ひとつにかかっています。

多様な生き方を尊重し合う社会の実現は、

労働者1人1人にとって

居心地の良い職場の実現から始まるような気がしていています。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Help! / The Beatles


番組日記 | 2016年4月 3日 08:00

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