林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

10月25日(日)心を育む

今週は、

城西大学 教務部長・経営学部 教授、

新井浅浩(あらい・あさひろ)先生の授業でした。

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先生のご専門は、教育学。

主に、イギリスの小学校の教育方法を対象に、

研究を進めていらっしゃいます。


ご研究内容の中でも特に象徴的なのが、

昨今、日本でも話題となっている道徳教育。

教育史上、もともと宗教教育からスタートし、

1960年代からは、

人格、社会性、健康、経済のイニシャルから、

P.S.H.Eと銘打った包括的・総合的な教育へと移り変わり、

21世紀に入って以降は、さらに、

市民社会を支え得る人間を育てるシティズンシップ教育が加わったそうです。


いずれも、日本の公民の授業などのように、

知識中心の教育ではなく、

実社会で必要なこと、価値と関わる部分を

実践的に学ぶ場が成熟しているようです。

そして、中央政府が指導要領を設けて陣頭指揮を執るのではなく、

各学校が独自の教育スタイルを進め、中央政府が追認するというのも、

イギリスならでは。

平等な教育をという理念のもと、

画一的に隅々まで規制しがちな日本の教育現場とは、

文字どおり対極にあるような気がします。


一方、

親や教師は、携帯電話もITもなかった時代に育ち、

今の子どもたちの実感が分からないのが現状。

未来へ進むということは、誰もが新しい経験を重ねるということですが、

古今東西、変わらずに受け継がれる人の心を育む視点は、

大人も子どもも、大切に持っていたいものです。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年10月25日 08:00

10/25・11/1(日)ゲストの先生は・・・

城西大学

教務部長・経営学部教授 新井 浅浩(あらい・あさひろ)先生

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先生のご専門は、教育学です。

その中でも今回は、小学校の"道徳教育"についてお話を伺います。

世代によりますが、小学生時代に"道徳の時間"があったと思います。そのとき、どんなことを学んでいたか、皆さん思い出せますか?

成績の評価のつかない時間であったと思いますが、今、この道徳が見直されています。

 

先生が長年研究をしているイギリスの道徳教育を例に、これからの子供たちに何が必要か一緒に考えていきましょう。

 

 


| 2015年10月20日 15:36

10月18日(日)遺志の真意とは

今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

高柳千賀子(たかやなぎ・ちかこ)先生の授業。

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今回は、在宅での看取り方について、

本人と周囲の心構えのお話から始まりました。

先生も、ご主人のお父さまを看護・介護されたご経験から、

特に家族など周囲の人々は、

とにかく、肩に力を入れずにいてほしいと、呼びかけていらっしゃいます。

在宅で過ごすことで大切なのは、

あくまでも、

行ってきます、ただいま、といった会話の一員で居続けられるとか、

生活音が聞こえるとか、そうした何気ない日常。

つきっきりでお世話をしなければと、

重荷に捉えてしまうと、

誰よりも本人が一番、

居心地の悪さを感じてしまいかねないからなのだそうです。


一定期間に限られたことでなく、

長期に及ぶ可能性を考えると、

' 分担とリラックス ' が重要とのこと。


そして、話題は、

昨今、浸透しつつある

エンディングノート、エンディングトークにも及びました。

正蔵師匠は、

「トークだと、その場で、お互いの出来ること、出来ないことを話せるが、

 ノートだと、出来なかった時に心苦しい」

とお感じになっているようです。

この思いに、先生は、

「エンディングノートを遺した本人は、

 100%そのとおりになるとは思っていないはず」、と。

最期は、本人も含め周りが作っていくもので、

エンディングノートは、本人の死後、

周囲が揉めるような事態に陥った場合、

引っ張りだせばいい、

その程度と心得るので良いのでは、とのことです。

最も尊重されるべきなのは、

本人と周囲がお互いを思い合ってきた過程であり、

思いどおりにならない何かが起きても、

まずは声に耳を傾けたり、意図を汲んだり出来ていれば、

長く禍根を残すような事態にはならないような気がしています。


究極的には、

何かを決めなくてはならない時、

その決定を、あなたが決めたことなら受け入れましょうと共有できるのが、

家族というものなのでしょう。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年10月18日 08:00

10月11日(日)後悔しない為に

今週は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

高柳千賀子(たかやなぎ・ちかこ)先生の授業でした。

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初回の今日は、

老年看護学がご専門の先生に、

看取りのケアの大切さについて、解説していただきました。


家族であっても、医療スタッフなど家族以外の人であっても、

お年寄りを一番元気にする方法は、

1人1人の声に耳を傾け、とことん向き合うこと。

これは、病院での傷病者看護とも共通するのだそうです。


そして、先生が特に強調していらしたのが、

患者さん自身が、例えば、寝たきりや昏睡の状態に陥り、

話ができなくなった時でも、

体に触れたり ( タッチング )、耳元で話しかけたりして、

ぬくもりや音を届けてほしいということ。

病院や施設は、

入院している人の家族としてではなく、友人・知人として行く際など、

敷居が高く感じられるものですが、

学生さんたちへの指導の中でも、

看護する側から入院者本人の周囲の人たちへ、

遠慮しないように、近くで接してあげられるように、

勧めるよう、伝えているのだそうです。

入院者本人が、周囲の人たちと心地良く過ごせる為にも、

看護の中で、

清潔のケア、安全・安楽 ( 体のポジショニングなど ) が

行われているといった意味合いもあるとのことでした。


生活する場所が変わったり、

今まで出来たことが出来なくなったりすると、

その変化を受け入れるまでに、

人それぞれ、ある程度の時間を要するもの。

受け入れると、今度はそこから、

置かれた環境での次の生活が始まります。

正蔵師匠も仰っていましたように、

「そうしなかった時に、自分に後悔が残る」―。

1人1人が変化を受け入れ、前向きな生活を立て直すのは、

周囲の人も、本人も、同じ葛藤の中での歩みなのかも知れません。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年10月11日 08:00

10/11・18(日)ゲストの先生は・・・

城西国際大学 看護学部

准教授 高柳 千賀子(たかやなぎ・ちかこ)先生

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先生がご専門とされているのは、「老年看護学」

老年看護といっても様々な形がありますね。

その中でも今回は、"看取りのケア"についてお話を伺っていこうと思います。

看取り・・・というと、人生の最後(臨死期)における看取りをもって、"看取り"を言い表すことが多くなっていますが、本来は"病人のそばにいて世話をする"・"死期まで見守る"など、患者を介護する行為そのものを表します。

家族で向き合い、長きを過ごしていく中でどんなことができるのか?

先生に聞いてみましょう。

 

 


| 2015年10月 5日 08:00

10月4日(日)'遠隔反応'とは

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 准教授、

原田恭宏(はらだ・やすひろ)先生の授業。

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今回は、

脳神経科学・理学療法を専門とする原田先生が

現在、独自に研究を進める遠隔反応について、

脊柱管狭窄症に悩む正蔵師匠へのデモンストレーションを交えながら

解説してくださいました。


遠隔反応とは、

患部を直接施術する前に、

患部でない部位を動かし、痛みを和らげることで、

患部に良い影響が生ずることを期待する、

リラクゼーションの一種。

もちろん、患部と全く無関係の部位ではなく、

歩く時に右手と左足が前に出る歩行反射を手足の動きに活用したり、

腰が痛い場合は、肩甲骨や手足の動きからアプローチするなど、

連動する部位から徐々に、患部の痛みを和らげ、

動きやすくするのだそうです。


そして、

遠隔反応を含む治療・リラクゼーションと共に大切なのは、

筋力を鍛えること。

筋力が弱まると、周囲の骨や筋肉に必要以上に負担がかかり、

痛みや動きにくさが増長してしまう可能性もあるようですので、

主治医の方と相談しながら、

適切なエクササイズ、トレーニング、リハビリテーションを

積み重ねることをお勧めします。


正蔵師匠も仰っていましたように、

痛いところをゴリゴリ強く揉んでいた従来のやり方を脱し、

現代は、痛みを避け、とにかくリラックスして、

患部を含む体と向き合う時代のようです。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年10月 4日 08:00

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