7/5・12(日)のゲストの先生は・・・
6月28日(日)アナログ時代の責務
今週も、
城西国際大学 メディア学部 副学部長・教授、
金田克美(かねだ・かつみ)先生の授業。
邦画の美術監督は、
かつて、金田先生のように撮影所で学び、
先輩のもと、
サード助手、セカンド助手、チーフ助手として段階を踏みながら、
独り立ちの機会を与えられるまでに
じっくりと成長していったものだそうです。
時を経て、
映像そのものが身近になった現代、
極端に言えば、1人で部屋にこもったまま気軽かつ簡素に、
撮影・制作から加工、配信に至るまで出来るようになりました。
それに伴い、
映画という映像文化への熱い思いが、
以前よりも薄れてしまった寂しさを、
金田先生はお感じになっていると仰います。
撮影・制作現場では、
関わる人が多いほど、熱気が渦巻き、
1人1人の仕事に敬意を払いながら
極度の緊張感を胸に、本番に臨みます。
失敗は極力避けたい、修正なんて考えない現場が残した記録には、
映像であれ、音楽であれ、
そこに居合わせた人だけが共有する独特の息遣いが刻まれているはず。
技術革新や経費削減により、
利便性が高まった反面、
加工・修正によって生命体らしさからは遠のいてしまった面も
否めません。
関わる人数や、作り方は変わっても、
体温や匂いを感じさせる作品こそ、不朽であってほしい。
アナログとディジタルの両方を知る私たちにとって、
そうした感性を分かち合うことは、
責務かもしれません。
石川真紀
番組日記 | 2015年6月28日 08:00
6月21日(日)座組というプロ集団
今週は、
城西国際大学 メディア学部 副学部長・教授、
金田克美(かねだ・かつみ)先生の授業でした。
1980年に入社された日活で研鑽を積み、
88年には日本アカデミー賞優秀美術賞を受賞され、
映像美術の世界を牽引していらっしゃる金田先生。
これまで手掛けてこられた
「次郎物語」、「地下鉄に乗って」、「パッチギ」、「山桜」など
数々の作品を通じ、
時代考証や舞台となる土地の特徴、
当時の人々の日常生活をいかに画面に反映させるか、
試行錯誤を重ねていらっしゃるのだそうです。
映画においては、監督という大黒柱が居て、
その傘下に、右腕として構えるのが美術監督。
例えば、掛け時計1つとっても、
監督のイメージに合わせて5~6個、候補を用意し、
その中から1つが選ばれることも。
世界のクロサワこと、黒沢 明監督のように、
頭の中に、絶対的な映像イメージがあり、
上意下達のスタイルをとる監督もあれば、
美術は美術監督にと、
各部門を担当するスタッフに一任するタイプの監督もあり、
おしなべて、
傑作が出来ると次も同じ座組で、と、
関係者の絆が深まっていく傾向にあるものだということです。
金田先生が美術を手掛けた最新映画は
今秋公開予定の「起終点駅 ターミナル」。
場所選考に苦労されたという
舞台・釧路の家屋に注目、ですね。
石川真紀
番組日記 | 2015年6月21日 08:00
6/21・28(日)ゲストの先生は・・・
6月14日(日)安心・安全を持続させるには
今週も、
城西国際大学 経営情報学部 副学長・教授、
野澤建二(のざわ・けんじ)先生の授業。
私たちが日々、お買い物で訪れる
スーパーマーケットなどの小売店では、
レシートの情報とポイントカードの情報を併せて
顧客の購買行動を分析する、
バスケット分析 ( 買い物かご分析 ) が為されているそうです。
ある商品を買った人の買い物かごに、他には何が入っているかという
関連購買情報を調べ、
以後、それらの商品を近くに陳列する方法が浸透。
そのお店をよく利用する顧客へのサービス向上を図るとともに、
どういう顧客が、どういう商品を購入しているのか
データを分析し、
小売店やメーカーにとって有益な情報を得ています。
また、新商品が発売された際に、すぐ買う人を
市場ではアーリーアダプターと呼称。
アーリーアダプターが多い商品ほど
ヒットする可能性が高いと言われているそうです。
かつて、
マーケットが小規模で、
町の商店街など
商品・サービスを提供する側と利用する側が
ある程度限定されていた時代は、
売れるか売れないか、
成功するか失敗に終わるか、は、
経験や勘といった
不確かながら愛すべき情報にすがっていた面があったはず。
POSシステム ( 販売時点情報管理 ) が普及した現代は、
事例を広範から集積することが可能に。
顧客の情報を管理・分析することによって、
製造業や小売業にとっては、
戦略を構築・決行する為の明確な根拠となり、
重宝されるようになりました。
分母がいくら大きくなっても、
1人1人の顧客と企業・団体が、
1つ1つの商品・サービスを通じて繋がっていることに
変わりはありません。
私たち消費者は、
楽しみながらも厳しい視点を持って商品・サービスを利用し、
そして、
商品・サービスを提供する企業・団体側も
1つ1つの声を大切にすることが、
安心・安全な社会を持続させる為には不可欠です。
石川真紀
番組日記 | 2015年6月14日 08:00
6月7日(日)購買心理
今週は、
城西国際大学 経営情報学部 副学長・教授、
野澤建二(のざわ・けんじ)先生の授業でした。
POSシステム ( 販売時点情報管理 ) を開発された
野澤先生。
導入されて、およそ20年を経て、
現在では、企業への普及が、ほぼ100%に達し、
バーコードの普及も90%を超えました。
商品・サービスを提供する企業にとっては、
何がいくつ売れたかが重要。
POSシステムで集められる情報により、
科学的・分析的に売り場を運営することが出来る利点があります。
一方、私たち消費者にとっては、
欲しい商品・サービスが効率的に手に入ることが期待されます。
そこで、普及・活用が進められているのが、
スーパーなど小売店のポイントカード。
小売店にとっては、
顧客の属性と購買傾向を情報として吸い上げ、
消費者に対して、
ポイントや割引を通じて、
速やかに利益を還元する仕組みが成立しています。
実際、ある小売店を利用する顧客のうち、
売り上げの80%を、上位20%の顧客が占めるというデータも。
小売店は、ポイントカードを提示する顧客が多いほど、
データを分析しやすく、
消費者も利用率に応じて利益還元を受けることができ、
双方にとって、
より価値のある売り場を作り上げる協同の構造が存在しているということ。
消費者としては、
よく利用する店の一員として、
商品やサービスの向上に一役買っている自覚を持ち、
なぜ、その商品を買おうと思ったのか、
自らの心理を分析してみるのも面白そうです。
番組日記 | 2015年6月 7日 08:00
林家正蔵 プロフィール
本名<海老名泰孝・えびなやすたか>
1962年12月東京根岸生まれ。
1978年4月
高校入学と同時に林家こぶ平として落語協会に所属。
1981年5月
二ッ目昇進。
1987年5月13日
真打試験合格。最年少で13人抜き昇進。
1989年3月18日
浅草芸能大賞 新人賞受賞。
1990年6月
国立花形演芸大賞古典落語金賞受賞。
2005年3月21日
九代 林家正蔵 襲名。
2005年9月
城西国際大学人文学部客員教授就任。
2005年12月
浅草芸能大賞 奨励賞 受賞。
【映画声優出演】
「うしろの正面だあれ」
「平成狸合戦ぽんぽこ」など
【TVドラマ出演】
TVドラマ「天うらら」・「お美也」など
その他、TV番組司会などメディアに多数出演
【著書】
角川書店「お江戸週末散歩」
集英社「落語いってみよう、やってみよう」
岩崎書店「林家正蔵と読む落語の人びと、落語のくらし」など、他多数。
林家正蔵オフィシャルサイト「蔵の塩梅」 http://www.sanpeido.com/shozo/
石川 真紀(いしかわ まき)
文化放送アナウンサー
4月16日生まれ、秋田県出身。早稲田大学卒業、A型。
プロフィールページ http://www.joqr.co.jp/announcer/ishikawa.html
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