11月24日(日)歩み寄ることから
今週は、
城西国際大学 観光学部 准教授、
石谷昌司(いしたに・まさし)先生の授業でした。
第一期卒業生でいらっしゃる先生に、
今回は、
「国際化が進む日本に求められる語学力とは」、
というテーマでお話しいただきました。
石谷先生のご専門は、英語教授法。
中でも、英語を母国語としない人たちを対象とする
TESOL
(Teaching English to Speakers of Other Languages)と呼ばれる英語教授法の
プロフェッショナルでいらっしゃいます。
大人になって英語を学ぶ人には日本語でサポートもしながら、
次第に英語の割合を増やし、
いずれは、英語を英語で教えながら理論を実践へと結び付けていく ―
段階に応じた教授法が、
これからは、より一層、必要になってくると、
先生ご自身、実感していらっしゃるそうです。
英語の必要性について、
正蔵師匠ご自身、最近、再認識した例として挙げていらしたのが、
メジャー・リーグ、ボストン・レッドソックスの上原浩治投手の、
ご長男、一真くん(7歳)の英語での受け答え。
まだ文法はわからなくても、英語を使ってみるうちに、
意味を理解し、上達するものだと、
先生も仰います。
始めのうちは、
誰でも、単語だけだったり、間違った表現を使ったりしてしまうもので、
そこから、英語を学ぼうという動機が高まり、
いつ使うか、使う機会があるかさえ分からなくても、学ぶことで、
状況に合わせたフレーズを、1つ1つ習得していくことへと繋がります。
2020年夏のオリンピックに向けて、
英語でおもてなしをする機会が確実に増える、日本、東京。
外国人が近づいてきたとしても、まずは逃げずに、
歩み寄り、困っている人の話を聞くことから、始めてまいりましょう。
石川真紀
番組日記 | 2013年11月24日 08:00
11/24・12/1(日)のゲストの先生は・・・
11月17日(日)友情が芽生えた日
今週も、
城西大学 理学部 助教、
廣恵一希(ひろえ・かずき)先生の授業。
今日は、数学をより身近に感じることが出来る話題が続出しました。
例えば・・・
昨今のように経済が上向きになってくると、
株の動きを予測する方程式が注目されます。
数学で大事なのは、
=(イコール)ですが、
もう1つ、
>、≧、<、≦といった不等号も、
リスクや評価の計算などで重要となるのだそうです。
また、オイラー、ガウス、リーマンといった数学の巨人たちに代表される
' 数学者 ' の生き方も、とても魅力的です。
解析・研究に没頭するあまり、
裸に近い恰好で外に出てしまったり、
学会にTシャツ姿で出席する人が少なくなかったり、
数学界のドレスコードは、「裸で来るな」だと言われるほど。
解くのが人間である以上、
感情が反映されたり、体温が感じられたり、
人間模様が映し出される良さがあるようです。
そして、何より、明朗で、能動的な空気に溢れている世界であることも、
数学が見直されている大きな理由のようです。
数学界では、
意味のある問題を新たに作成・提起した人も、
それを解いた人も、
同じように功績が認められるのだそう。
足を引っ張り合ったり、
羨んだりといった、後ろ向きなパワーは鳴りを潜め、
とにかく、面白がりながら、同志を尊敬し合い、
学問全体の発展を喜び合っている印象です。
大がかりな実験器具を必要としない、数学と、
やはり、体ひとつで高座に挑む、落語と、
一見、かけ離れた分野であるようで、
いつでも、どこでも出来るという不動の共通点を持つ両者。
廣恵先生と正蔵師匠との間に、
新たな友情が芽生えた授業となりました。
石川真紀
番組日記 | 2013年11月17日 08:00
11月10日(日)コンピュータと人間
今週は、
城西大学 理学部 助教、
廣恵一希(ひろえ・かずき)先生の授業でした。
解析学をご専門とする先生は、
主に、微分方程式を解く研究に取り組んでいらっしゃいます。
わかりやすい例では、
ニュートンの運動方程式を挙げて解説してくださいました。
ボールを投げる際、
どれくらいのスピード、角度で投げると、どこに落下するか、
正確に弾き出してくれるものなのだそうです。
方程式の答えは1つであっても、
その方程式が高次になればなるほど、
解けないことがある為、
先生のご研究は続くのだそうです。
解けない方程式の身近な例が、天気予報。
スーパーコンピュータによる高度な解析が行われていても、
自然現象の微妙な変化により、
結果的に、
' 予報が当たらない ' 場合が生じるのです。
そして、文系ガチガチの私でも想像しやすかったのが、
方程式を図形に表す方法。
無機質な数字の羅列も、
2次元、3次元の図形として描くことで、
分かりやすくなりますが、
絵に描けない部分を、どう理解するかが、
高度な解析では課題になるということです。
これだけ科学技術が進んだ現代においても、
まだ解けない方程式があるのは、
コンピュータが、
人間が作った理論に基づいて動いているから。
近未来を舞台にしたSFには、
コンピュータが人間を支配する
恐るべき場面が描かれますが、
現実には、道具の暴走はありえないのかもしれません。
石川真紀
番組日記 | 2013年11月10日 08:00
11/10・17(日)のゲストの先生は・・・
11月3日(日)トライ&エラー
今週も、
城西大学 経済学部 教授、
浦上博逵(うらかみ・ひろみち)先生の授業。
今回の授業で特筆すべきは、
経済哲学と落語の融合。
人は死んだらどこへ行くのか?
宇宙の果てはどこ?をテーマとした噺「浮世根問」をもとに、
経済哲学の考え方を解説してくださいました。
A→B→C→D という理論の流れを、
D→C→B→A と遡り、できたらAの先に戻ろうというのが、経済哲学。
この経済哲学には、
1.経験概念(ex.男性、女性の識別)、
2.論理概念(ex.マイナス2、人間性など、
見たり触れたりできないが考え方をつくるもの)、
3.形而上概念(ex.基本的人権など生き方に関係する、価値観に基づいた概念)
の、「概念体の3層構造」が絡み、
個々が、自分の考えを形成する材料になるのだそうです。
世の中には、古今東西、多種多様な経済学の考え方が存在し、
自分の考え方とは異なる考え方でも、
まずは試してみることで、
知識や理解が整理される場合があり、
逆に言うと、
様々な考え方を持っておくことで、世の中の見え方に広がりが出来るということを
説いてくださいました。
先生曰く、' 人生はトライ&エラー ' 。
経済学にかぎらず、
挑戦し、失敗しながらも前進し続けることこそ、
生きる道、なんですね。
生きている間は、未完成、道半ば、そして、間違うもの、と考えると、
人生いっそう、味わい深いものになりそうです。
石川真紀
番組日記 | 2013年11月 3日 08:00
林家正蔵 プロフィール
本名<海老名泰孝・えびなやすたか>
1962年12月東京根岸生まれ。
1978年4月
高校入学と同時に林家こぶ平として落語協会に所属。
1981年5月
二ッ目昇進。
1987年5月13日
真打試験合格。最年少で13人抜き昇進。
1989年3月18日
浅草芸能大賞 新人賞受賞。
1990年6月
国立花形演芸大賞古典落語金賞受賞。
2005年3月21日
九代 林家正蔵 襲名。
2005年9月
城西国際大学人文学部客員教授就任。
2005年12月
浅草芸能大賞 奨励賞 受賞。
【映画声優出演】
「うしろの正面だあれ」
「平成狸合戦ぽんぽこ」など
【TVドラマ出演】
TVドラマ「天うらら」・「お美也」など
その他、TV番組司会などメディアに多数出演
【著書】
角川書店「お江戸週末散歩」
集英社「落語いってみよう、やってみよう」
岩崎書店「林家正蔵と読む落語の人びと、落語のくらし」など、他多数。
林家正蔵オフィシャルサイト「蔵の塩梅」 http://www.sanpeido.com/shozo/
石川 真紀(いしかわ まき)
文化放送アナウンサー
4月16日生まれ、秋田県出身。早稲田大学卒業、A型。
プロフィールページ http://www.joqr.co.jp/announcer/ishikawa.html
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