林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

6月30日(日)遊びの記憶

今週も、

城西大学 薬学部 准教授、

江川祐哉(えがわ・ゆうや)先生の授業。

 

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今日は、スライムを使った実験からスタート。

グニャグニャのスライムに砂糖を入れると、

ドロドロに溶けるのは、

スライムに混入しているホウ砂が、

スライム内の洗濯糊から分離して、

砂糖にくっつくから、なのだそうです。


江川先生が研究されているのは、

ホウ砂の化合物であるボロン酸を、

シクロデキストリン(=環状オリゴ糖の一種)と結合させることで

分子ネックレスを合成し、

インスリンに応用しようというもの。

ホウ砂が血糖値センサーとなり、

一定の血糖値を超えた場合にインスリンが作用するよう

コントロール出来るようになると、

お薬の改良へと繋がりうると期待されています。


先生のお話を伺っていて興味深かったのが、

少年時代に行った遊びの記憶。

冒頭でご紹介したスライムをご自分で作ってみた経験が、

研究者の道を歩むようになって、その仕組みを知った時、

対象への興味を抱くきっかけになったと

振り返っていらっしゃいました。

成分や化学式、哲学など、難しいことは解からなくても、

子どもの頃の経験が、

何十年も経ってから改めて、

どういう意味を持つ物事だったのか理解することがあります。

大切なのは、

幼少時に、触れていた、ということ。

人には、記憶が蘇る瞬間があり、

周囲から見たら無駄と一蹴されてしまいそうなことも

有益に転換できる特殊な能力が、

きっとあります。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Ob-La-Di, Ob-La-Da / The Beatles

    * 好きなビートルズ・ナンバーとして、

    正蔵師匠は、「 In My Life 」、

    私、石川は、「 Hello Goodbye 」を
 
    挙げさせていただきました。


番組日記 | 2013年6月30日 08:00

6月23日(日)過去・現在・未来

今週は、

城西大学 薬学部 准教授、

江川祐哉(えがわ・ゆうや)先生の授業でした。

 

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先生のご専門である物質、

シクロデキストリン(=環状オリゴ糖の一種)の可能性について、

教えていただきました。


既に商品化されている中から

先生がスタジオにお持ちくださったのは、

消臭剤のファブリーズ、ヘルシア緑茶、チューブ入りワサビ。

これら3点には、シクロデキストリンが使われ、

それぞれ、油っぽい匂いをカプセル状に閉じ込めたり、

カテキンの苦味を抑えたり、

ツーンとくる香り・成分を食した時に発揮させるなど、

応用範囲の広い物質であることが判ります。


このシクロデキストリンを、

血糖値を下げる為のインスリンに応用させようという研究に、

先生は取り組んでいらっしゃるそうです。

同時並行して他の仕組みを研究しているチームも存在し、

クリアするべき課題もある為、

実用段階に入るまでには、まだまだ、とのこと。


ですが、

(あったらいいな。こうなってほしいな。)というモノの実現に向けて、

日夜、研究が重ねられていることを想像すると、

幾ばくかの希望を抱かずにはいられません。


そして、全ての研究が結実するものではないにせよ、

それぞれに情熱を傾ける方々が居らして、

然るべき時間を要しているということに励まされる人は、

決して少なくありません。


今、私たちの生活にとって欠かせないモノ、

当たり前のように存在するモノも、

先人たちの努力の結晶であることを、

ふと、思います。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Bohemian Rhapsody / Queen


番組日記 | 2013年6月23日 08:00

6/23・30(日)のゲストの先生は・・・

城西大学 薬学部

准教授 江川 祐哉(えがわ ゆうや)先生

DSC08112.JPG先生のご専門は、物理化学なんですが、現在は "とある物質" について研究を進めていらっしゃるそうです。

この "とある物質" 私達も何気なく使っていたり、食している物に入っているそうなんです!!

それは一体何なのか?

そして、その "とある物質" を使った研究が実現化すると将来便利なお薬が生まれることになるとか?!

 

皆さん、お聞き逃しなく!

 

 

 


| 2013年6月17日 11:08

6月16日(日)ダメな自分

今週も、

城西国際大学 薬学部 准教授、

河合 洋(かわい・ひろし)先生の授業。


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前回に引き続き、

生活リズムをより良く保つ為に

睡眠のメカニズムを解説していただきました。


先生のお話を総括しますと・・・

良い睡眠の為に、取り入れたい方法は、

◆香り、本、静けさなど、リラックスできる環境を整えること

◆枕元の灯りは、暖色系の弱いライトを選ぶこと


逆に、避けてほしいのは、

◆パソコンや携帯電話に代表される刺激の強い光。

 眠る2~3時間前から浴びないようにしてほしいとのことです。


朝、しっかり目覚めて、日中、適度に活動することで、

起床して15時間~16時間が経過すると、

人体は自然に眠れるサイクルになっているそうですので、

メリハリをつけた生活を心がけることも大切です。

 

そして、もうひとつ。

夢のお話。

脳が日中に起きたことを記憶に固定しようと反復しているのが、

いわゆる、睡眠中に見る夢ということのようで、

日中に強いストレスを感じた場合、

イヤな夢や恐い夢を見てしまう傾向にあるようです。

脳には、解明されていない部分がまだまだあるそうですから、

私たちが見る夢の1つ1つも、

もしかしたら重要なデータに成り得るのかも。

自分の頭の中で起きていることが、一番わかりにくいせいで、

悩みも尽きないわけですが、

子どもの頃に教わった

「(無理にでも)楽しいことを考えて眠ると、

 きっと、良い夢が見られる」というメソッドは、

理にかなっているんですね。


正蔵師匠の場合、

朝型・夜型をチェックするテストの結果、

健康的な朝型であることが判明。

噺家さんとしては、

お酒やタバコを好み、多少、不健康なくらいが良しとされた時代もあったようですが、

師匠のように、健康管理をきちんとしていらっしゃるのは、

責任感の表れでもあると思います。


「昨日、飲みすぎちゃって・・・」ですとか、

「ついつい、夜更かししちゃうんだよね・・・」など、

周囲とのコミュニケーション上、

ダメな自分を演出すると遣り過ごしやすい場面はあるものですが、

実際には、ある程度、規則をもって、

健康的な生活を送ることで、

笑顔の輝きも、お仕事の効率も、グンと増す気がします。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Take it easy / Eagles


番組日記 | 2013年6月16日 08:00

6月9日(日)1日、25時間!?

今週は、

城西国際大学 薬学部 准教授、

河合 洋(かわい・ひろし)先生の授業でした。


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人の一生のうち、3分の1という長時間を占める睡眠。

今回は、

先生の現在のご専門分野である生体リズム、

とりわけ睡眠について、

メカニズムを教えていただきました。


生体リズムを判り易く言い換えると、体内時計。

食事の時間を知らせる腹時計や、

昼間、活発に活動すると、夜、自然と眠くなる切り替えなど、

私たちの体には、

一定の規則をもって営みを刻むメカニズムが

自動的に備わっているのだそうです。


特に興味深かったのは、

人体の時計が ' 25時間制 ' であるということ。

1日が24時間サイクルなのに対し、

人体が25時間制で回っている為、

夜更かししようとすると出来てしまうものの、

どこかのタイミングでリセットしてあげないと、

体のリズムは、どんどんズレる傾向にあるようです。


私たちの生活の軸とも言える時計をリセットしてくれるのが、

太陽光。

朝日や日中の日射しを適度に浴びることで、

体が自然に目覚め、

規則正しい健康的な生活を取り戻せるようになるのだそうです。


睡眠に関する、もう1つのポイントが、

寝貯めは不可能ということ。

先生が仰った判り易い例えによりますと、

' 借金を返すことは出来ても、貯金は出来ない ' のが

睡眠というものなんですって。


ライフスタイルや体質等によって、

朝型、夜型、様々な生活を送る現代人。

この機会に、

あなたも、自分に合った睡眠サイクルを見つけて、

良質な眠りを習慣化してみてはいかがでしょうか。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  It's so easy / Linda Ronstadt


番組日記 | 2013年6月 9日 08:00

6/9・16(日)ゲストの先生は・・・

城西国際大学 薬学部

准教授 河合 洋(かわい ひろし)先生

河合准教授3ショット.JPG先生の現在の研究は、人間の『生体リズム』

私たちの体内時計と睡眠の関係の大切さを伺っていきます。

あなたの生活リズムはどうなっていますか?

一度振り返って見直してみると、健康的な毎日を過ごせるかもしれませんよ!

お楽しみに!!


| 2013年6月 3日 08:00

6月2日(日)○○の主体

今週も、

城西大学 理学部 教授、

見附孝一郎(みつけ・こういちろう)先生の授業。

 

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分子科学研究所でのご勤務を経て、

昨年4月から城西大学の教壇に立っていらっしゃる見附先生に、

研究所と大学という環境の違いについて

ご所存を語っていただきました。


最大の違いは、

研究所の主体が研究者であるのに対して、

大学では学生が主体であるということ。

その分野において未知数である学生さんたちと研究を共にすることで、

プロの研究者同士では当たり前過ぎて素通りしがちな事象も、

思い込みで済ませてしまわず、

改めて ' やってみる ' ことが多々あり、

新たな発見・発想に繋がる機会がもたらされるのだそうです。

 

そして、先生のご研究テーマである太陽電池について。

既存のシリコン製太陽電池と、

先生が研究されている有機系太陽電池には、

それぞれ、長所と短所とがあり、

今後は、共存・補完し合っていくのが理想と仰います。


地下資源に乏しい日本にとって

エネルギーの問題は喫緊の最重要課題であり、

原発事故という忌まわしい出来事を経験した私たちは、今度こそ、

生命のバトンを安心して渡すことのできる

当代で最大限実現可能な社会インフラを、

選択・整備していかなくてはなりません。
 

科学技術、人道、現実性・・・

あらゆる要素を真摯に見据え、

新たな日常を

1人1人が主体となって構築する、

そういう時代です。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Happy Ever After / Julia Fordham


番組日記 | 2013年6月 2日 08:00

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