『元鉄道マンによる、鉄道員の苦闘を描いた小説が話題に!』

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2019年7月31日(水) デイリー「ホッと」トピックス
『元鉄道マンによる、鉄道員の苦闘を描いた小説が話題に!』
小説集のタイトルは『鉄路に咲く』。作者は、40年近く鉄道マンとして
働かれたという吉野孝治(よしの・こうじ)さん(72)。
吉野さんは1965年、当時の国鉄の千葉鉄道管理局に入社。
仕事には充実感があったが、休みの日の過ごし方に悩んでいたという吉野さん。
あるとき、国鉄文芸年度賞という賞の存在を知ったそうです。
その後、先輩に文芸創作の魅力を教えられ、30歳前後から創作活動をスタート。
すると、メキメキと頭角を現し、その国鉄文芸年度賞の常連に!
ところが、国鉄が民営化されJR東日本となり、両国駅の駅長に就任したころ、
上司から「小説の前に仕事を」と注意され、あえなく創作活動を断念したそうです。
その後、2003年に退職し、自由な時間ができたことから、十数年ぶりに創作活動を再開。
すると、その才能は錆びておらず、2015年には東日本鉄道文芸年度賞で優秀賞を獲得!
そんななか、満を持して出版された今回の短編小説集『鉄路に咲く』には、
7つの鉄道小説が収録されています。
そのなかのひとつ、「冬の夕陽(ゆうひ)」という作品では、最大震度5を記録
した1987年の千葉県東方沖地震が発生したときのことが描かれています。
本線、支線とも線路の陥没や地盤沈下、線路が左右にうねってしまうなど、
数々の危機に直面した保線区。
そこから復旧させるまでの鉄道員たちの戦いを描いているそうです。
また、「軋(きし)む音」という作品は見習い運転士が主人公。
ブレーキが緩まなくなる不具合があったため発車が数分遅れ、途中の駅ごとに
少しずつ遅れを取り戻していくなか、人身事故に遭遇。
遺体の処理を行い、運転を再開していく若き運転士の姿を描いているそうです。
こちらの短編小説集『鉄路に咲く』は、ブイツーソリューションから、
1500円+税で発売中です。