『津波被害に遭った着物の端切れで作ったパッチワークで、 震災の記憶を後世に!』

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2019年7月24日(水) デイリー「ホッと」トピックス
『津波被害に遭った着物の端切れで作ったパッチワークで、震災の記憶を後世に!』
東日本大震災を風化させることなく、その記憶を後世に伝え続けようと、
津波に漬かってしまった着物の端切(はぎ)れを活用したパッチワーク作りを、
日本国内のみならず、世界に向けて呼びかけているご夫婦がいます。
そのご夫婦というのが、東京・立川市にお住まいの音楽プロデューサー
・しおみえりこさん(66)と、夫でクラリネット奏者の橋爪恵一さん(67)。
おふたりが、これまでに世界中から寄せられたパッチワーク作品の写真を
一冊の本にまとめて出版され、話題となっています!
元々、津波で楽器を流された子どもたちに、楽器を贈る活動をしていた
しおみさんたちが、被災した着物と出会ったのは、震災から半年ほどが経った
2011年9月のこと。
宮城県・石巻市を訪れたとき、津波により海水に漬かってしまい、
売り物にならなくなった着物や、泥だらけになっていた着物を
呉服店から引き取り、それを何度も丁寧に洗い、自分たちのステージ衣装に
仕立て直したのだとか。
そして、その衣装作りの過程でできた端切れを活用できないかと考え、
思いついたのがパッチワーク作りだったといいます。
2012年の8月、しおみさんたちが楽器を贈った被災地の子どもたちが、東京で演奏会を
開いた際、「応援旗」として77枚のパッチワークを作ったのをキッカケに、
本格的に活動をスタートします。
国内外でのコンサートのたびに「パッチワーク作り」を呼びかけ、
各国で暮らす友人らにも着物の端切れを送って制作を依頼しました。
ちなみに、50センチ四方の作品のどこか一部に被災した布を使っていれば、
それ以外の部分の素材やデザインなどは自由なのだそうです。
しおみさんたちの呼びかけに応じ、世界中からパッチワーク作品が届き始め、
2015年には1000枚を突破。そして今回それらの作品の写真を一冊にまとめ、
『地球は円い-3・11がつなぐ布のぬくもり 5×5 NEXT-』というタイトルで
出版。世界36ヶ国から届いたおよそ2700枚のパッチワーク作品の写真を
収録しているといいます。
こちらの『地球は円い-3・11がつなぐ布のぬくもり 5×5 NEXT-』は、
税別・送料込み2000円で発売中。
詳しくは、しおみえりこさんのfacebookなどをご覧ください。
なお、今後に向けては、パッチワークをつなぎ合わせて大きな緞帳に仕立て、
それを2021年に開館が予定されている、石巻市の新たなホール施設に
寄贈することを目標に活動されているそうです。