『「ひきこもり新聞」創刊から1年!』
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2017年12月11日(月) デイリー「ホッと」トピックス
『「ひきこもり新聞」創刊から1年!』
ご自身も10年間ひきこもった経験があるという編集長を筆頭に、
当事者と経験者だけでつくる「ひきこもり新聞」が先月、
創刊1周年を迎えたそうです。
創刊したのは編集長の木村ナオヒロさん(33)。
受験の失敗をきっかけに通算10年間のひきこもり生活を経験。
引きこもって9年目のある日、一人暮らしをしていた木村さんの家に、
心配した両親が警察官と保健所の職員を連れてきた。
木村さんは突然の出来事に驚き、両親と怒鳴り合いに。
その時、親を恨む気持ちが生まれたのだとか。
実は、この時点で木村さんは「自分がひきこもりだと思っていなかった」
と振り返っています。家にこもって家族以外の誰とも接点を持たず、
本を読み、調子がよければ室内で筋トレ、調子が悪ければ横になって
天井を見ている生活を続けていたという木村さん。
「テレビに映っている、散らかった部屋でゲームをしているイメージと
自分はほど遠く、絶対違うと思っていた」と語る。
その後、精神科医の先生と出会い、自分も「ひきこもり」なのだと自覚。
当事者の集いにも参加し始めたころ、支援団体が自立や就労のためと
称して、嫌がる当事者を寮などに連れていくことを肯定的に描くテレビ
番組を見た木村さんは、自らの体験を思い出しました。
そして、「当事者から親、支援者に現状や心の内を発信しなければ」と思い、
当事者仲間と去年の11月に「ひきこもり新聞」を創刊することに。
月1回の編集会議には20代~50代までの20~30人が集まる。
何度も最寄り駅まで来ては戻ることを繰り返した末に会議に参加できた
人も、家から出られずにメールで紙面作りに加わる人もいるのだとか。
ちなみに、この番組でもおなじみの玄秀盛さんが代表を務める
「日本駆け込み寺」も「ひきこもり新聞」の活動に協力しており、
新宿・歌舞伎町にある「日本駆け込み寺」で新聞の編集会議を行う
こともあるそうです。
編集部には、親から「子どもの気持ちを考えるようになった」という
声が届く。木村さんは「親も孤独で、情報に飢えている」と気づいた。
「今後は本人と親の通訳のような役割も、この新聞が果たしたい」と
語っています。
「ひきこもり新聞」の発行は隔月で、ウェブページ上で販売。
1部500円で、当事者は100円。ちなみに、多い時で2千部ほど出るとのこと。
また、当事者向けのウェブ限定記事もあり、毎週月・金曜に更新。
詳しくは、「ひきこもり新聞」で検索してみてください。