Jun17
わかりやすい舞台、こむずかしい舞台
赤坂アクトシアターにて先週まで上演されていた
『こんにちは赤ちゃん』は、
伊東四朗一座・熱海五郎一座合同公演。
三宅裕司生誕60周年記念の公演でもあった。
伊東さん、三宅さん、小倉久寛さんはあいかわらず。
コント赤信号の息の合ったギャグは懐かしく、
春風亭昇太さんのボケも健在。
そしてなんといってもラストの
真矢みきさんのソロステージがカッコよかった。
伊東さんのお芝居はいつもわかりやすい。
老若男女、安心して楽しめる内容だ。
伊東さんはいつもおっしゃっている。
「とにかく誰でもわかる芝居を作りたい。
見終わったらすぐに内容を忘れてしまうくらい
くだらないものがいい」
と。
"わかりやすい"芝居もあれば、
"わかりにくい"芝居もある。
わかりにくい...、わからない...、難解...、
理解不能...、それでもなぜか笑ってしまうという
不条理ものならいいのだが、
ホントに理解できない難しい芝居だと、
見終わった後に
うーーーむ。
と唸るのみ。
パルコ劇場にて上演中、佐々木蔵之介主演の
『Ghosts 』。
原作がアメリカなので、余計こむずかしいのかな。
私立探偵の男が、ある紳士を見張りながら、
自己とは何か、他者とは何か、
自分の人生の深いところと向き合っていく、
というストーリー。
とにかく内容が哲学的でわかりにくい。
わっはっはと笑ったあとはすぐ忘れられる
スッキリ系の舞台もあれば、
むむむむー?と考え込みながら見て、
しばらくへんな後味が残ってしまう
難解系舞台もあれば。
だから芝居は面白い。
『Ghosts 幽霊たち』
パルコ劇場にて
7月3日まで