5月9日(月) 「『海街diary』」
『海街diary』で、ことしの日本(にほん)アカデミー賞4冠を獲得した是枝裕和さん。
綾瀬はるかさん、長澤まさみさん、夏帆さん、そして広瀬すずさんの演じる4姉妹が主役の映画ですが、撮影中に4人がどんどん仲良くなっていったそうです。
休憩中のやり取りをヒントに、あるシーンが生まれたとのこと。
そして、広瀬すずさんには、台本を渡さず、現場で台詞を伝えていました。
その意図とは...。
5月10日(火) 「映画との出会い」
学生時代は、学級委員やキャプテンを務めることが多かった是枝裕和さん。
小説家になりたかった是枝さんは、大学にはあまり行かず、映画館に入り浸るようになります。
そこで、映画監督や脚本家の存在を知り、脚本家を目指すようになりました。
5月11日(水) 「ADから映画監督へ」
制作会社に入社したものの、最初は不遇の時代だったという是枝裕和さん。
その後、後ろ向きな理由から、ドキュメンタリーを手掛けるようになります。
そして、映画監督として4本目の作品「誰も知らない」では、主演の柳楽優弥さんがカンヌ国際映画祭で最優秀主演男優賞を取ったことで、国内外で大きな話題となりました。
撮影している時から、手応えがあったそうです。
5月12日(木) 「子役に求めるもの」
いまだに「映画監督」という肩書きがなじまないという是枝裕和さん。
映画祭の授賞式では、居心地の悪さを感じているそうです。
一方、カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した「そして、父になる」に代表されるように、是枝さんの作品は、子役の演技が特徴的と言われています。
「撮りたい子どもで撮り、個性を活かすこと」を考えているという是枝さんですが、「そして、父になる」でも、子役の演技に驚かされたそうです。
5月13日(金) 「最新作『海よりもまだ深く』」
是枝裕和さんの最新作『海よりもまだ深く』は5月21日から全国で公開されます。
なりたかった大人になりたいと思い続けている大人が主人公のこの作品では、母親像やある食べ物などに、是枝さんの実体験がちりばめられています。
一方、趣味を仕事にしたという是枝さんは、ストレスもたまらず、気晴らしも必要ないとおっしゃいます。
<プロフィール>
1962年、東京都練馬区出身。1987年、早稲田大学第一文学部を卒業後、テレビ番組制作会社「株式会社テレビマンユニオン」に入社。95年、「幻の光」で映画監督デビューし、同作品はベネチア国際映画祭で金オゼッラ賞を受賞した。その後「ワンダフルライフ」「DISTANCE」を発表し、海外からの注目が高まる。2004年公開の「誰も知らない」、08年「歩いても 歩いても」、09年「空気人形」、11年「奇跡」も国内外の多数の賞を受賞した。数多くのドキュメンタリー作品やCMなども手がけている。13年5月27日、フランスのカンヌ国際映画祭に出展した「そして父になる」が、日本映画としては26年ぶりとなる審査員賞を受賞した。