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音楽マスターピースの最近のブログ記事

『新世代ブルーズ』

『音楽マスターピース』では、音楽ライターで翻訳家の

五十嵐正さんに出演していただきました。

 

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今回は、『新世代ブルーズ』というテーマでお話し頂きました。

 

五十嵐正さんによりますと「ブルーズという音楽は、元々は20世紀の初めに

アメリカの南部の黒人社会の中で生まれた音楽で、それが40年代に仕事を

求めて移住した多くの黒人と共にシカゴなどの北部の都市に伝えられ、そこで

エレクトリック・ギターなどの電気楽器を使ってバンドで演奏されるものになった。

当初は、黒人社会の中で黒人聴衆に演奏されるものだったが、マディ・ウォータ

ーズやハウリン・ウルフなどのレコードに魅せられたミック・ジャガーやクラプトンの

ような白人の若者もそれを真似て演奏するようになり、そのスタイルがストーンズ

などのロック・バンドの原型となった。近年アメリカでは、ブルーズが国の重要な

文化であるという認識が高まり、03年には議会がブルーズという音楽が生まれて

100年だとして「ブルーズの年」を宣言して、記念のコンサートが行われたり、

マーティン・スコセッシ監督が総指揮をとったブルースに関する映画が作られたり

した。また、今年2月にもホワイトハウスにB・B・キングからミック・ジャガーまでの

豪華な顔ぶれが招かれブルーズのコンサートが行われ、そのコンサートの最後に

バディ・ガイに促され、ミックからマイクを渡されたバマ大統領が「スウィート・ホーム

・シカゴ」の一節を歌った場面は大きな話題を呼んだ。ちなみに、オバマ大統領の

地元シカゴは"ブルーズの街"として知られている」ということでした。

 

そんな歴史を持つ「ブルーズ」の中から、今回は80年代半ばに登場し、ブルーズ界に

新世代の登場を告げたアーティストである「ロバート・クレイ」のほか、シカゴ生まれで

コロラド州デンヴァーを拠点に活動しており、アメリカだけでなくヨーロッパでもファンを

獲得しているブルーズマン「オーティス・テイラー」、先週のビルボードの全米アルバム

・チャートで、デビュー・アルバム「ブラック&ブルー」が第6位で初登場と、ブルーズ・

アーティストとしては異例の売り上げを示している話題の新人で、エリック・クラプトン、

アリシア・キーズから、デイヴィッド・リンチ監督までが絶賛しているという現在28歳の

ギタリスト「ゲイリー・クラーク・ジュニア」の楽曲を紹介して頂きました。


 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.ウォント・ビー・カミング・ホーム / ロバート・クレイ・バンド

2.ユア・テン・ダラー・ビル / オーティス・テイラー

3.ホエン・マイ・トレイン・プルズ・イン / ゲイリー・クラーク・ジュニア

以上の3曲でした。

 


 

『林さん注目のボサノバ』

『音楽マスターピース』では、東京・渋谷にある深夜のワインバー

『Bar Bossa』の店主で、ボサノバの選曲者としても知られる

林伸次さんに出演して頂きました。

 

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今回は、『林さん注目のボサノバ』というテーマで、3曲を選曲して頂きました。

 

最初にご紹介頂いたのは、来日ソロ公演もしたほど今、日本で人気のある

ピアニストで、15を超える楽器を演奏できるマルチプレイヤーとして知られる

「アンドレ・メマーリ」と、渡辺貞夫、上原ひろみ、キースジャレットらを輩出した

アメリカのバークリー音楽大学でジャズを学んだギタリスト「シコ・ピニェイロ」、

そして、ミナス・ジェライスという内陸部の出身で、シンガー・ソング・ライターで

今一番誠実な印象があるという「セルジオ・サントス」の3名による『アラベスカ』

という曲でした。

 

2曲目は、マイケル・フランクスを彷彿させる、アメリカ人ボサノバアーティスト

「エリオット・レイニー」による、ボサノバとフォークとジャズとAOR(アダルト・

オリエンティッド・ロック)が溶け合う、心に染みわたる歌声とアコースティック・

ギターが琴線に触れる名曲揃いのアルバムから『a good life』という曲でした。

 

そして、最後にご紹介頂いたのは、今、ドリップで淹れるコーヒーがあらためて

注目されている中、鎌倉にカフェ・ヴィヴモン・ディモンシュという今年で18年目の

カフェがあり、そこに畠山美由紀さんが通っていて、CDの企画が生まれた曲で

マスターの堀内さんの歌詞で畠山さんが作曲した『Drip for smile』という曲でした。

 

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.アラベスカ / アンドレ・メマーリ、シコ・ピニェイロ、セルジオ・サントス

2.a good life / エリオット・レイニー

3.Drip for smile / 畠山美由紀さんと小池龍平さん

以上の3曲でした。

 

ブラジル人歌手のトゥリッパ・ルイスさんが登場!

『音楽マスターピース』では、サンパウロの新世代音楽シーンを代表する

女性歌手のトゥリッパ・ルイスさん、そしてこの番組には2度目のご出演

となります大洋レコードの伊藤亮介さんに出演していただきました。

 

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トゥリッパ・ルイスさんは、ブラジル・サンパウロの新世代音楽シーンを代表する

女性歌手で作曲家、そしてイラストレーターでもあります。1978年生まれの33歳。

お父さんは、ブラジルのロックの「レジェンド」イタマール・アスンサゥンのバンドの

ギタリスト、ルイス・シャガスさん。トゥリッパさんは、お父さんの参加した音源を聴き

ながら幼少期を過ごされます。ギターを習い始めた弟のグスタヴォさんと同じように

ヴォイス・トレーニングを開始し、22歳の時、大学で再びサンパウロへ。

 

そこでサンパウロ新世代音楽シーンのキーマンと言われ、現在まで活動をともにする

ドゥドゥ・ツダさんと知り合い、そして現在までトゥリッパさんを支える弟のグスタヴォさん

と活動を開始します。そして、2010年に発表したファーストアルバム『エフェメイラ』が

「ローリング・ストーン誌」ブラジル版のベスト・ディスク2010のナンバーワンに選ばれる

一方「サッカー・ゲームFIFA2011」のサウンドトラックには、このアルバムのタイトル曲が

採用されています。

 

そして、今年8月末にリリースされた新作『トゥド・タント』は、ブラジル音楽界のそうそうたる

面々を迎え、さらに磨かれた楽曲と濃密な音楽エッセンスを詰め込んだアルバムとして、

すでにブラジル中で話題となっています。
 

今回は、そんなトゥリッパ・ルイスさんと伊藤亮介さんに『サンパウロの新世代音楽シーン』

などについてお話し頂きました。

 

伊藤さんによりますと、「"ノヴォス・コンポジトーレス"というジャズなどの素養があるミュージ

シャンやシンガー・ソングライターを中心にしたサンパウロのムーブメントがある。一方では、

最新流行のクラブや、レコーディング・スタジオを舞台に、もう一つの新世代音楽のムーブ

メントがサンパウロに存在している。トゥリッパ・ルイスはその代表的な一人である」という

ことでした。

 

 

☆「トゥリッパ・ルイスさん」出演ライブ情報

  『トゥリッパ・ルイス ジャパン・ツアー2012』が開催されます。

  詳しくはコチラをご覧ください。

  ※ ライブに関するお問い合わせは「ラティーナ」 03-5768-5588まで。

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.メモリア・フォーラ・ヂ・オーラ(記憶から欠落している時間) / トゥリッパ・ルイス

2.ドイス・カフェス(二杯のコーヒー) / トゥリッパ・ルイス

3.クアンド・エウ・アシャール(私が見つけたとき) / トゥリッパ・ルイス(生演奏)

以上の3曲でした。

 


 

歌手のクミコさんが登場!

『音楽マスターピース』では、この番組にはたびたびご出演いただいている

歌手のクミコさんに出演していただきました。

 

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今回は、先月リリースされたクミコさんのアルバム『アロング・ザ・ソングス

~この歌と歩いてきた~』に収められた洋楽ポップスの黄金時代の名曲を

クミコさんの日本語によるカバーでご紹介いただきました。


『アロング・ザ・ソングス~この歌と歩いてきた~』には、「サウンド・オブ・

サイレンス」「風に吹かれて」「この素晴らしき世界」「マイ・ウェイ」など、

各界の著名人が「クミコに歌わせたい想い出の名曲」ということで選曲

された11曲が収録されています。

 

ちなみに、主な各界の著名人としては、作家・演出家の鴻上尚史さん、

作家の阿川佐和子さん、放送プロデューサーのデーブ・スペクターさん、

落語家の春風亭昇太さん、作家の椎名 誠さん、漫画家の弘兼憲史さん、

女優の萬田久子さん、医師で作家の鎌田 實さん、デザイナーのコシノ

ジュンコさんなど、錚々たるメンバーが名を連ねていらっしゃいます。

 

そんな『アロング・ザ・ソングス~この歌と歩いてきた~』の収録曲の中から、

作家・演出家の鴻上尚史さんが選曲された「サウンド・オブ・サイレンス」、

デザイナーのコシノジュンコさんが選曲された「マイ・ウェイ」、そして漫画家の

弘兼憲史さんが選曲された「この素晴らしき世界」の3曲をご紹介頂きました。

 

 

☆「クミコさん」コンサート情報

  ニューアルバム発売記念コンサート2012

  「この歌と歩いてきた~アロング・ザ・ソングス~」

    日時:11月3日(土)

    開場:午後4時30分  開演:午後5時

    会場:Bunkamura シアターコクーン

    料金:前売り・当日共に6,500円(税込・全席指定)

        コクーンシート 5,000円(税込・全席指定) 

    問い合わせ:東京音協 03-5774-3030まで。

 

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.サウンド・オブ・サイレンス / クミコ

2.マイ・ウェイ / クミコ

3.この素晴らしき世界 / クミコ

以上の3曲でした。

 

『ジャズで聴く日本の秋の抒情歌』

『音楽マスターピース』では、ジャズ評論家の青木和富さんに

出演していただきました。

 

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これまで季節季節のジャズの名曲をご紹介いただいている青木和富さんに、

今回は『ジャズで聴く日本の秋の抒情歌」というテーマでお話しいただきました。

 

まず、最初にご紹介いただいたのは、来週の水曜日10月17日発売となる

矢野沙織さんのアルバム『アンサー』より「ウィスキーはお好きでしょう」。

ゲストミュージシャンとして、世界的JAZZトランペッター日野皓正さんが参加

しており、お馴染みの曲ながらも、矢野さんがJAZZアレンジで吹くことにより、

より大人の音楽へと変わり、矢野さんの"聴かせるSAX"を存分に味わえる曲

となっているそうです。

 

2曲目は2009年6月に発売された、ジャズ・ピアニストの岸ミツアキさんの

アルバム『ジャズ抒情歌』より「ちいさい秋みつけた」。『ジャズ抒情歌』は、

日本人の心の琴線に響く童謡、唱歌を集め、原曲の味わいを損なわずに

ジャズ・スタンダードとしてアレンジ、本場のジャズ・ミュージシャンとの共演

で録音した意欲作となっているそうです。


3曲目はヨーロピアン・ジャズ・トリオ(EJT)のアルバム『ジャパネスク』より

「秋桜」。こちらのアルバムは、2009年に結成20年を迎えたEJTによる

日本の名曲集で、「赤とんぼ」から定番「いとしのエリー」「千の風になって」

まで幅広く選曲。また、一作ごとにわかりやすいコンセプトをもって制作される

ヨーロピアン・ジャズ・トリオのアルバム群にあっても、とりわけ珍しい邦楽の

カバー集となっているそうです。

 

そして、最後にご紹介いただいたのは、noonというアーティストのアルバム

『ホームカミング』に収録されている「見上げてごらん夜の星を」。やさしくって、

なんだかせつない。子どもの頃見た夕暮れの風景のような感じの曲になって

おり、オーガニックなジャズ・ヴォーカリストnoonさんが70年代の海外フォーク・

ソングを中心にやさしい歌声で綴った話題作となっているそうです。

 

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.ウィスキーがお好きでしょう / 矢野沙織

2.小さい秋みつけた / 岸ミツアキ

3.秋桜 / ヨーロピアン・ジャズ・トリオ

4.見上げてごらん夜の星を / noon

以上の4曲でした。

 

 

"ヒップホップ×フリージャズ"デュオの『志人・スガダイロー』が登場!

『音楽マスターピース』では、8月2日にコラボ作品「詩種(うたたね)」を

リリースされた、詩人で歌い手の志人(シビット)さんと、ピアニストの

スガダイローさんに出演していただきました。

 

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志人さんはヒップホップクルー「降神(おりがみ)」のMCで、澱みなくあふれ出る

言葉で森羅万象を描き出し、聴く人たちを詩の世界に誘うとして、多くの芸術家、

音楽家、クリエイターから注目を集めています。 また、従来のHIP HOPには

なかった日本語表現の新たな方向性を示していると、高い評価を得る気鋭の

アーティストです。世界の様々な国からの取材やインタビューを受けており、

海の向こう側まで伝わる言葉を届けています。 

 

一方のスガダイローさんは、鎌倉生まれ。アメリカのバークリー音楽大学など

でも学んだジャズピアニストで、その圧倒的な技巧に裏打ちされた「爆発的

かつ理知的な」演奏は高く評価されています。

 

そんなお二人が出会ったのは、2010年の秋のこと。スガダイローさんが7組の

アーティストと即興ライブを繰り広げた「七夜連続七番勝負」をきっかけにコラボが

始まり、HIPHOPやジャズといったジャンルを超えて、新しい世界を描き出すユニット

「志人・スガダイロー」として活動することになったそうです。

 

そして、今年8月に独自の言語センスを持つ志人さんと、フリーフォームなピアノの

演奏スタイルが魅力のスガダイローさんが、共同でサウンドプロデュースを行った

アルバム「詩種」をリリースされました。お二人によりますと、「今回のアルバムは、

スピード感あふれる志人さんの「リリック」と、スガダイローさんのピアノによる楽曲が

収録されており、山の雄大さや川のせせらぎ、鳥のさえずりなど、日本古来の自然を

感じさせる要素が織り込まれ、日本的な音の世界に仕上がっている。物語性の高い

トラックが全14曲収録されている。また、特殊仕様による29面体構造のパッケージも

「作品」として味わってほしい」ということでした。

 

また、作家の岡部えつさんは、この作品の「推薦文」の中で「一枚の音楽メディアであり、

一冊の書物であり、またひとつのペーパーアートでもあるこの2,500円の代物を、わたしは

密かに『檜原村叙事詩』と呼んで愛でている。 なぜならば、多くの韻律を孕んだ濃密な

言葉群によって語られる諧謔と教訓と皮肉に満ちたこの物語は、白猿という魅力的な

キャラクターの英雄譚であり、また獣に姿を借りた土着の神々の神話であるからだ」と、

評しているそうです。

 

今回は、そんなコラボ作品「詩種」の中から、以下の3曲を紹介して頂きました。

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.珠算遊戯 / 志人・スガダイロー

2.白猿と赤鼻天狗 伍 / 志人・スガダイロー

3.ニルヴァーナ / 志人・スガダイロー

以上の3曲でした。


 

☆「志人・スガダイロー」ライブのお知らせ

 詳しくはホームページ等に近日アップ予定ですので、

 そちらをご覧ください。

 

アコーディオン奏者の桑山哲也さんが登場!

『音楽マスターピース』では、日本を代表するアコーディオン奏者の

桑山哲也さんに出演していただきました。

 

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桑山哲也さんは来月17日に、桑山さんが長年敬愛してやまないフランスを

代表するアコーディオン奏者のダニエル・コランさんとのデュオで、意欲作の

『サン=ジェルマン=デ=プレの出逢い』をリリースされるということで、今回は

アルバムの制作にあたってのエピソードや、作品の魅力などについてお話し

いただきました。

 

『サン=ジェルマン=デ=プレの出逢い』は、ダニエル・コランさんを敬愛して

止まない桑山哲也さんからのリクエストで実現したアルバムで、フランスと

日本のアコーディオン奏者が全面的に共演したアルバムは初めてとのこと。

体調の事情もあり、ダニエル・コランさんが来日できなくなってしまったことを

きっかけに、桑山さんが出向く形でアルバム制作を持ち掛けて実現したもので、

アルバムの制作過程でどんどんアイデアが出てきて、自由な雰囲気で制作が

進んだそうです。

 

レコーディングは今年2月16日から、パリ左岸のサン=ジェルマン=デ=プレの

アコースティ・スタジオにてスタートしたそうで、桑山さんによりますと、「リハ中も

レコーディング中もコランさん宅で過ごし、じっくり意見交換しながら制作が進んだ。

コランさんとの共演が実現したことも素晴らしいが、加えてパリで自由な雰囲気の

中で、こちらではなかなか出来ないようなアイデアを、どんどん実現できたことが

良かった」とのことです。

 

そのような形で制作されたアルバム『サン=ジェルマン=デ=プレの出逢い』の

中から、桑山さんからのリクエストで録音された曲「スウィング・ワルツ」のほか、

桑山さんがアコーディオンの師匠であるアドレアン・レジャンさんへのオマージュ

として録音を希望した曲「インティミダッド」、そして桑山哲也さんのオリジナル曲

「ブー・ラブ・ラブ」を紹介していただきました。

 

 

☆『サン=ジェルマン=デ=プレの出逢い』 ダニエル・コラン&桑山哲也

  10月17日水曜日、リスペクト・レコードから税込み2,520円で発売。

  今日ご紹介いただいた3曲のほかにも、ルイ・アームストロングがカバーした

  世界的な大ヒット曲「セ・シ・ボン」、エディット・ピアフの名曲「いつかの二人」

  など、馴染み深いスタンダード曲も収められています。

 

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.スウィング・ワルツ / ダニエル・コラン&桑山哲也

2.インティミダッド / ダニエル・コラン&桑山哲也

3.ブー・ラブ・ラブ / ダニエル・コラン&桑山哲也

以上の3曲でした。

 

『フィンランドの伝統音楽』

『音楽マスターピース』では、音楽評論家の松山晋也さんに

出演していただきました。

 

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松山晋也さんは1958年のお生まれ。「スタジオ・ヴォイス」などの雑誌の

編集者を経て、1997年からフリーの音楽評論家としてご活躍されます。

「ミュージック・マガジン」「ラティーナ」「CDジャーナル」などの音楽専門誌を

中心に寄稿されているほか、「芸術新潮」や「ワイヤード・ジャパン」などの

一般誌、朝日新聞などでも執筆されるなど、幅広いジャンルでの評論活動を

されています。また、イベントの司会や講演などもされており、多彩な分野で

ご活躍です。そして、ご著書にはミュージック・マガジン社から刊行されている

「めかくしプレイ~Blind Jukebox」、同じくミュージック・マガジン社刊行の

「プログレのパースペクティブ」などがあります。

 

そんな松山さんが今年7月にフィンランドに取材に行かれた際、フィンランドの

東部、カレリア地方の町クフモで毎年行われている伝統音楽祭「Sommelo

Ethno Music Festival」(ソンメロ民族音楽祭)をご覧になられたということで、

今回は『フィンランドの伝統音楽』についてお話し頂きました。

 

そして、その『フィンランドの伝統音楽』の中から、フィンランドを代表する女性

カンテレ奏者の一人であり、現在フィンランド・カンテレ協会の会長も務めている

ヴィルマ・ティモネンのバンド「ヴィルマ・ティモネン・カルテット」の楽曲のほか、

一時期は絶滅しかかったフィンランドの伝統擦弦楽器「ヨウヒッコ」の数少ない

女性奏者で、ルノソングを得意とする歌手『オウティ・プルッキネン』、ロシア側

カレリア地方(ヴィエナ・カレリア)のバンドで、アコーディオンを中心としたバンド

編成で同地の民謡を歌う『ノイド』の楽曲を紹介して頂きました。

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.Kuiskaus / ヴィルマ・ティモネン・カルテット

2.Manin Metsaha Kesalla / オウティ・プルッキネン

3.Kattepajo / ノイド

以上の3曲でした。

 

 

英ロック・ジャズ界を代表するドラマー『ビル・ブルフォード』

『音楽マスターピース』では、世界各国から選りすぐりのアーティストを

数多く招いて、日本でのライブやコンサートを企画・制作されている、

「Office Osawa」の大沢知之さんに出演していただきました。

 

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大沢さんは世界各地の優れた音楽を紹介する「Real & True」を主宰されており、

ジャンルにとらわれない良質な、ホンモノの音楽ライヴを日本で提供されています。

過去9年の間に実現されたコンサートは日本初のものも多く、これまで日本での

公演はビジネス的に難しいと言われてきたものも含まれるそうで、アーティストの

選定から公演まで様々なハードルを乗り越えて実現されているそうです。

 

今回は、そんな大沢さんにイギリスのロック・ジャズ界を代表するドラマーで、

イギリスのジャズ・ロック、プログレッシヴ・ロックの歴史を体現する伝説的な

アーティスト「ビル・ブルフォード」についてお話し頂きました。

 

ビル・ブルフォードは、イギリスのドラマー・パーカッション・プレイヤーで作曲家。

自身のリーダー・バンド Earthworks、Bruford をはじめ、King Crimson、Yes、

Genesisなど錚々たるバンドで中心的メンバーとして活躍。  ジャズとロック、

ひいては現代の音楽に与えた影響は、はかり知れないと言われます。

 

そして、今月末に大沢さんは、そんな伝説的アーティスト「ビル・ブルフォード」を

呼ぶイベント「Bill Bruford "An Evening with Bill Bruford"自伝日本語版出版

記念 日本語での自伝出版記念の会」を企画されました。

 

こちらのイベントは、ファンにとっては二度とお目にかかれないと思っていた

「ビル・ブルフォード」が来日するという非常にレアなイベントで、直接会える

のはこれが最後かもしれないとか。「ビル・ブルフォード」本人がミュージシャン、

ドラマーとしての技術、創造力について実例を交えながらPC、プロジェクターを

使用し、ライヴ用PAを活用しつつ具体的に講演(通訳付)を行うそうです。

演奏はないものの、自伝の紹介をしたり朗読も披露してくれるそうです。

 

今回は、「ビル・ブルフォードの音楽遍歴上、重要な3曲」ということで、

選曲して頂きました。

 

 

☆「ビル・ブルフォード」出演イベント情報

  ●「Bill Bruford "An Evening with Bill Bruford"  ビル・ブルーフォード 

   自伝日本語版出版記念」

   9月29日(土)と30日(日)ともに東京・青山の「ラパン・エ・アロ」にて。

   なお、29日(土)は既に前売り券は完売となっておりますが、

   30日(日)は、まだわずかに席が残っています。

   午前11時開場、11時半にイベント開始。

   前売り券は6,500円で、ブッフェでのお食事つきですが、

   ドリンクは別となります。

 

   10月1日(月)は、東京代官山の「山羊に、聞く?」にて。

   こちらも前売6,500円となります。

 

   いずれもお問い合わせは、03-3728-5690まで

 

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.Larks' Tongues in Aspic, Part One / King Crimson

2.Feels Good to Me / Bruford

3.Revel Without a Pause / Earthworks

以上の3曲でした。

 

 

トランペット奏者のイブラヒム・マーロフさんが登場!

『音楽マスターピース』では、ベイルート出身でパリ育ちのトランペット奏者で

作曲家のイブラヒム・マーロフさんに出演していただきました。

 

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イブラヒム・マーロフさんは、レバノンの首都ベイルートのご出身でパリ育ちの

トランペット奏者。お父さまもトランペット奏者で、お母さまはピアニスト、そして

おじいさまはジャーナリストで音楽学者でいらっしゃいます。「中東のパリ」と

呼ばれるレバノンにおいて、知識階級・音楽一家の中で育ちました。そんな

マーロフさんはお父さんが開発した「微分音」を出すことのできるトランペットを

用いて、西洋音楽では表現しにくいとされるアラブ音楽を奏でることができる、

現存する世界唯一のトランペット・プレイヤーと言われています。

 

15歳にしてトランペット奏者にとって最難関と言われるバッハのブランデンブルグ

協奏曲第2番を吹きこなし、その後、20世紀フランス有数のトランペット奏者である

モーリス・アンドレに見出されたことをきっかけにプロのミュージシャンに。パリの

音楽学校でクラシックを学びつつ、トランペットの持つ可能性と自身のスキルを追求

するため、ヨーロッパやその他の国際大会にも多数出場され、これまでに世界中で

15以上の賞を受賞されています。また、原点であるアラブ音楽やアラブの文化から

インスピレーションを受けながら、そこにコンテンポラリーな要素を加えて独自の

音楽を生み出しています。

 

その共演歴も凄く、スティング、エルヴィス・コステロ、ヴァネッサ・パラディをはじめ、

錚々たるビッグなアーティストとの共演をご経験されています。

 

そんなイブラヒム・マーロフさんは、日本での初のアルバム「ダイアグノスティック」を

6月24日に発売されましたが、そのライナーノーツ(楽曲解説)を担当されているのが、

このコーナーでもお馴染みのジャズ評論家・青木和富さんです。その中で青木さんは、

手離しで絶賛されています。

 

今回は、アルバム「ダイアグノスティック」の中から3曲紹介してくださいました。

 

☆「イブラヒム・マーロフさん」出演ライブ情報

  ●「東京ジャズ2012」

    9月7日(金)夜7時10分から50分まで東京国際フォーラム地上広場にて

    無料ライブを行います。

  ●翌日の8日(土)には夜9時30分より、東京・丸の内の「COTTON CLUB」にて、

   イブラヒム・マーロフさんの単独公演を行いますが、こちらは既に完売のため、

   キャンセル待ちの状態です。

   いずれもお問い合わせは、ハローダイヤル 03-5777-8600まで。

 

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.ウィル・スーン・ビー・ア・ウーマン / イブラヒム・マーロフ

2.ウィル・オールウェイズ・ケア・アバウト・ユー / イブラヒム・マーロフ

3.ベイルート / イブラヒム・マーロフ

以上の3曲でした。

 

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