『音楽マスターピース』では、音楽評論家の五十嵐正さんに
出演していただきました。
今回は、『ロンドン暴動を知る音楽』というテーマで、あのショッキングな
ロンドンの暴動の背景を、音楽の角度から見つめ直していただきました。
五十嵐さんによりますと、イギリスには80年代以降に形成された最も
貧しい層で、社会保障で生活している「アンダークラス」という層が存在し、
この層の若者たちが職につけず、将来の展望を持てず、社会に属している
という意識を持てないことが、今回の暴動の背景にあるそうです。
ちなみに、イギリスでは富の不公平さ・格差が進行した結果、2005年には
戦後まもなくの水準になり、このまま進んでいくと2030年までには0.1%の
人が国全体の収入の14%を持っていたという、ヴィクトリア朝時代の水準に
なってしまうそうです。
そんなイギリスの状況や暴動の背景などを話してもらいながら、「暴動を予言
していた曲」や「今回の暴動の中心となったイースト・ロンドンで生まれた音楽」
などを紹介して頂きました。
今日、ご紹介いただいた音楽は・・・
1.I Predict A Riot / カイザー・チーフス
2.POW 2011 / リーサル・ビズル & グライムオールスターズ
3."Blaze Up A Fire"featuring Roots Manuva & Realism / スピーチ・デベル
以上の3曲でした。