『音楽マスターピース』では、音楽ライターで翻訳家の
五十嵐正さんに出演していただきました。
今回は特別編として、五十嵐正さんに「くにまるジャパン」を代表して、
福島県いわき市の小名浜で開催された、アイルランド大使館主催の
東北復興応援コンサート「アイルランドから歌の贈り物」という
プロジェクトの取材に行っていただいた模様をお送りしました。
五十嵐さんによりますと、アイルランドのミュージシャンの方々は、
早くから東日本大震災の復興支援のために活動してくれており、
今回来日したリアム・オ・メンリィとアヌーナというアーティストも
早い時期から、日本への復興支援活動をしてくれていたそうです。
例えば、5月にはダブリンのThe Button Factoryという会場で、
アルタンというアーティストが言いだしっぺになって、今回来日した
リアム・オ・メンリィ、ダーヴィッシュ、ドーナル・ラニー、キーラ、
T with the Maggies、Paddy Glackin、Harry Bradley・・・といった、
有名なアーティストが出演する "日本の人々との連帯"コンサート が
行われ、その収益は赤十字社などを通じて復興支援に当てられました。
また、アーティストだけではなく、駐日アイルランド大使ご自身も、
自分の車で東北各地を回るなど、支援活動をされたそうです。
今回のアイルランド大使館主催の東北復興応援コンサート「アイルランドから
歌の贈り物」には、そんなアイルランドのアーティストや駐日アイルランド大使
のほか、相馬市をピンポイントで長期支援する活動をされている日本人の
山口洋さんというアーティストも協力されています。
今回、五十嵐さんが取材で足を運んだいわき市の小名浜第一小学校の
体育館では、リアム・オ・メンリィとアヌーナのコンサートが行われたほか、
子どもたちへのプレゼントとして、アイルランド人なら誰でも習うという、
「ティン・ホイッスル」という楽器を使っての、リアム・オ・メンリィによる、
ワークショップなども行われました。
ちなみに、リアム・オ・メンリィというアーティストは、アイルランドのカリスマ的
シンガーで、U2のサポートを受け、1988年に「ホットハウス・フラワーズ」の
フロントマンとしてデビューしました。アイリッシュ・ミュージックとソウル/R&Bを
融合させた、白人離れしたソウルフルなボーカルが世界中で人気を集めています。
同じく、アヌーナは「中世のアイルランド音楽を現代に蘇らせる」というコンセプトで
1987年にダブリンの作曲家マイケル・マクグリンによって結成された男女混声の
合唱団で、ラテン語、英語、ゲール語を巧みに組み合わせて中世の歌を現代的に、
時にシュールなアレンジで聴かせてくれます。
(小名浜第一小学校に送られたアイルランドの子どもたちからの絵)
今日、ご紹介いただいた音楽は・・・
1.Worry Not / リアム・オ・メンリィ(アルバム「To Be Touched~リアムの魂」より)
2.Siuil a Ruin / Anuna(「神秘のケルティック・コーラス~ベスト・オブ・アヌーナ~」より)
以上の2曲でした。