『おもしろ人間国宝』では、温泉エッセイストの高橋一喜さんに
ご出演いただきました。
2008年の3月に勤めていた出版社を辞め、「日本一周3000湯の旅」に
出発された高橋さんは、386日かけて3016湯を踏破され、その様子を
著書「日本一周3016湯」に綴られています。そして、現在はフリーランス
の立場で書籍の編集・ライティングに携わる傍ら、温泉エッセイストとして
活動されています。
そんな高橋さんが、全国の温泉を巡ろうと思ったのは24歳の時だったそう。
当時、付き合っていた彼女と行った和歌山県の南紀白浜温泉にある崎の湯
に入った際、海岸線に沸く露天風呂で、太平洋の荒波が洗う岩礁に作られた
岩造りの湯船、目の前に広がるダイナミックな海のパノラマにしびれたという
高橋さん。それ以降、週末や連休になるたびに各地の温泉地を巡っていく中、
「日本全国の温泉すべてを巡りたい」という夢を抱くようになり、嫁も子どもも
いなかったことから、会社を辞めることを決意されたそうです。
【高橋一喜さんオススメの温泉】
●群馬県 法師温泉「長寿館」
日本を代表する秘湯の温泉宿。温泉情緒をかきたてられる木造の建物、
上質の湯、高すぎない料金など宿としてのレベルが高く、誰が泊まっても
一定以上の満足感を得られる。 最大の魅力は、明治28年に完成した
大浴場で、鹿鳴館風の木造の湯小屋は、国の登録有形文化財となって
いる。 湯船は透明度の高いピュアな湯が満たされており、湯船の底に
敷き詰められた玉石の間からぷくぷくと湧き出している。 これは「足元
湧出泉」と呼ばれ、源泉の上に湯船を作る究極の理想形で、湧出したて
の温泉が最も新鮮に味わえる。