終わりよければ・・・(放送終了)

『月例復興報告&大船渡の現状』

『くにまるレポーターズ』では、この番組ではお馴染み、移動型メディア・エディターで、

ブルーイッシュメディアのエディターの山本ケイゾーさんにご登場いただきました。

 

山本ケイゾーさん140814.jpg

 

今回は、新企画「その後が気になる、あの人に会いに行く」ということで、

これまでにも番組でたびたび取り上げてきました、宮城県気仙沼市の

「気仙沼フェニックスバッティングセンター」を実際に訪ねてきた模様を

レポートしていただきました。

 

「気仙沼フェニックスバッティングセンター」を建設したそもそもの発端は、

東日本震災で家族5人を失った千葉清英さんが、失意の中で息子さんと

交わした「親子の約束」がキッカケでした。ある日、ふと立ち寄った岩手県

奥州市のバッティングセンターで汗を流している息子さんを見ているうち、

「(親として)何かしてあげたい」と思っていたところ、息子さんから「近くに

もバッティングセンターがあるといいな。 どうせなら気仙沼に建ててよ」と

言われ、「よしやるか」と返事をしたそうです。それはどこにでもある「実現

可能な普通の親子の約束」で、当初は空き地にピッチングマシンを一台

置いて、ネットで囲うくらいのイメージだったそうですが、「自分たち大人は

子どもたちに夢を与えなければならない。そのときに、親が子どもたちに

どれだけの"背中"を見せられるかが重要だ」と、気が付いた千葉さんは、

できるかぎりお金をかけずに、でも本格的にやりたいと考えるようになった

そうです。

 

その結果、バッティングブースが7打席、トスバッティングマシン、ストライク

アウト(投球ゲーム)などが並び、7打席全てで左右両打ちが可能で、捕手

練習もできる他、車イス対応の打席も用意されているという、全国でも珍しい

ほどの本格的な設備のバッティングセンターが完成しました。

 

千葉さんは、「多くの人にここに来てもらい、何かを感じてほしい。自分が1人

じゃないということが伝わると嬉しい。風化は仕方ない。でも、そのスピードを

緩めたいと願っている。 そのためには、たくさんの人に被災地に来てもらい、

現状を見てもらい、それを地元で伝えてもらいたい。そして、その機会に(自分

がそうだったように)自分たちの生き方を見直して欲しい」と話していたそうです。

また、「自分はたまたま生き延びた。それで(人生や人に対する)考えが180度

変わった。家族がそうさせてくれた。だから、その思いを行動にうつす。そんな

家族に感謝している」とも話していたそうです。

 

また、コーナーの後半では、仙台を拠点にしながら主に東北地方の漁業について

取材されている漁業ジャーナリストの菊地正宏さんにお電話をつなぎ、菊地さんの

故郷でもある「大船渡の現状(復興状況)」についてレポートしていただきました。