千葉県立成田西陵高校3年で地域生物研究部部長の根本優也君にお越しいただきました。
根本君が所属する地域生物研究部では、去年、飛べないように接着剤で細工した
テントウムシを使って、農作物に被害を与える害虫、アブラムシを駆除する
技術を開発しました。テントウムシの交代への悪影響もみられないという優しい利点も
あるこの研究は、「全国高校生みんなDE笑顔プロジェクト」で見事優勝。早くも
海外からの反響もあり、特許も出願しています。
部の先輩方が行っていた「オサムシを使ってヨトウムシ類を防除する研究」を応用し
1日に100匹もアブラムシを食べるというテントウムシを使う研究を始めました。
テントウムシが飛んで逃げていってしまわないよう、テントウムシの翅に接着剤を
付けて飛べないようにする研究に苦心しました。接着剤もいろんなものを試した結果、
翅に2か月ほど接着し、その後自然に剥がれて、テントウムシが再び飛べるようになる
という、テントウムシにも環境にも優しいホットメルト接着剤を見つけることができました。
ずっと頑張ってきた先輩方から受け継いだ研究が、自分たちの代で結果を出すことが
できて感謝しています。特許も出願、海外タヒチ政府からも導入したいという話が来ています。
農業には農薬は欠かせないものですが、こういった工夫で、少しでも農薬の使用を
押さえることが、今後の農業に重要だと話してくれました。