くにまるジャパンのブックコンシェルジュ、ジュンク堂池袋本店の田口久美子さんに
お越しいただき、先日発表になった第150回芥川賞・直木賞の受賞者と作品について
解説していただきました。今回の受賞者は全員女性。女性で上手い書き手が本当に
多くなったと田口さんは話してくれました。
まず芥川賞は小山田浩子さんの「穴」(新潮社)。主婦が得体の知れない穴に落ちると
そこは・・・というお話。ファンタジックな幻想の世界に対する違和感をリアルに描く
筆力に脱帽!
そして直木賞。まず朝井まかてさんの「恋歌」(講談社)。樋口一葉の師匠である明治の歌人・
中島歌子が主人公。女性が描く、女性を主人公にした時代小説。
そして姫野カオルコさんの「昭和の犬」(幻冬舎)。ある女性の5歳~49歳の生活を通して
昭和という時代の空気を感じることができる作品。
田口さんが推していた「さようなら、オレンジ」は残念ながら受賞ならず。次は是非!
そして田口さんのオススメ本。
「私のなかの彼女/角田光代」(新潮社)
作家として苦悩する主人公の女性。まるで自叙伝なのかと思わせる。著者渾身の一冊!