阿久悠さんが甲子園の球児たちに贈った詩をまとめた本「甲子園の詩完全版~
敗れざる君たちへ」(幻戯書房)。阿久さんが長期にわたって連載していたコラム
「甲子園の詩」の、最後のご担当で、スポーツニッポン常務執行役員・宮内正英さんに
お越しいただきました。
阿久さんは、昭和の歌謡曲黄金時代を築いた天才作詞家であると同時に、高校野球に非常に
強い思い入れを持っていました。1979年の第61回大会から、阿久さんが亡くなる前年の2007年
まで、球児たちに向けた詩のコラムを連載していました。甲子園大会中は、1日中テレビの前に
陣取って全ての試合を一球も逃さず観戦していたそうです。特に敗れた高校の球児たちに
贈られる詩が多く、歌碑として残している高校もあります。
当時無敵のPL学園に29-7で敗れた東海大山形、ハンカチ王子こと斉藤佑樹選手と現楽天の
田中将大選手の引き分け再試合となる死闘など、さまざまなドラマを目にした阿久さんの
詩は多くの人の心を打ちます。阿久さんが書いた詩が363編すべて収録されているこの
「甲子園の詩完全版~敗れざる君たちへ」甲子園大会開催中の今だからこそ、是非
読んでいただきたい1冊です。