くにまるジャパンのブックコンシェルジュ、ジュンク堂池袋本店の田口久美子さんに
お越しいただき、先月発表された第149回芥川賞・直木賞について
解説していただきました。
芥川賞は藤野可織さんの「爪と目」、直木賞は桜木紫乃さんの「ホテルローヤル」。
藤野さんは芥川賞2度目の候補での受賞。不倫の末に男性の連れ子の娘と一緒に
3人で暮らすことになった若い女性について、その「娘」の目線で描かれる2人称小説です。
田口さん、デビュー作から彼女には注目していました。
桜木さんも直木賞2度目の候補で受賞。北国のうら寂しいラブホテル「ホテルローヤル」を
舞台にした、連作短編。この場所を行き交った、さまざまな事情を抱える男女の人間模様が
描かれます。筆者の実家がそのままの名前でラブホテルを経営。若い頃の手伝いの経験も
生きた作品。田口さん曰く「非常に読みやすい」そうです。
そして田口さんのオススメ本。
「安倍公房とわたし/山口果林」(講談社)
作家安倍公房と20年間愛人関係にあった女優山口果林が記す、没後初めて明かされる
文豪の愛と死の記録。山口果林さんと田口さんは小学校の同級生だそうです!