『音楽マスターピース』では、ジャズ評論家の青木和富さんに
出演していただきました。
これまで、季節季節のジャズの名曲をご紹介いただいている青木和富さんに、
今回は『演歌とジャズ』というテーマでお話し頂きました。
まず、ご紹介いただいたのは美空ひばりさんが歌うジャズ。青木さんによりますと、
「美空ひばりさんがジャズを歌いはじめたのは、江利チエミさんや雪村いづみさん
より後だが、フィーリングもリズムも抜群である。情緒たっぷりの表現力の豊かさは
大人のジャズ歌手をしのぐものがあった。彼女のCDの中に『HIBARI SINGS JAZZ
SONGS-memories of Nat King Cole 』という作品があるが、ヴァースから歌った
『スターダスト』の情感のこもった演唱、『プリテンド』や『トゥ・ヤング』『慕情』などの
バラード表現はあざやか、『歩いて帰ろう』『ペイパー・ムーン』『恋人よ帰れ』などの
自然なスイング感やジャズ・シンガーとしての本質を掴んでいる」ということでした。
そんな美空ひばりさんの歌うジャズの中から、「上海」をご紹介いただきました。
続いてご紹介いただいたのは、青江三奈さんが歌うジャズ。青木さんによりますと、
「『伊勢佐木町ブルース』の特徴あるイントロと吐息が記憶に残る青江三奈さんが、
フレディ・コール、グローバー・ワシントンJr.、マル・ウォルドロンらをゲストに迎えた
「THE SHADOW OF LOVE」というジャズ・アルバムがあり、全編英語でジャズの
スタンド・ナンバーを中心に歌っている。もちろん、大ヒット曲 「伊勢佐木町ブルース」
「本牧ブルース」の2曲も英詞をつけてジャズ・アレンジで収録しており、古い系の
4ビートジャズから新しいフュージョン、更にラテンまで盛り沢山で、青江三奈さんの
魅力的なハスキーボイスと完璧な歌唱力には脱帽である」ということでした。そんな
青江三奈さんの歌うジャズの中から「センチメンタル・ジャーニー」をご紹介頂きました。
最後にご紹介いただいたのは、森山良子さんが歌うジャズ。 青木さんによりますと、
「彼女の父親である森山久さんは日系2世のジャズ・トランペッターで、そんな父親の
影響でジャズに浸かって育った森山良子さんだが、これまでジャズ・アルバムは1枚も
作っておらず、アルバム「THE JAZZ SINGER」は初のジャズ作品となる。このアルバム
ではピアノの島健を中心とするオーケストラ(一部ストリングス参加)をバックにジャズ・
スタンダードを伸び伸びと歌っていて、まさにジャズ歌手宣言ともいうべき作品である」
ということでした。そんな森山良子さんの歌うジャズの中から「スワンダフル」をご紹介
いただきました。
今日、ご紹介いただいた音楽は・・・
1.上海 / 美空ひばり
2.センチメンタル・ジャーニー / 青江三奈
3.スワンダフル / 森山良子
以上の3曲でした。