終わりよければ・・・(放送終了)

『イスラエルの音楽』

『音楽マスターピース』では、10月まで毎週水曜日にお送りしていた

「エキゾチック・ジャポン」にご出演いただいていた、おなじみ"よろず

エキゾ風物ライター"のサラーム海上さんに出演していただきました。

 

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今回は、サラームさんが去年11月に訪れたという『イスラエルの音楽』について

お話し頂きました。

 

まず、イスラエルという国についてサラームさんに伺ったところ「周囲をイスラム教の

アラブ国家に囲まれた"世界で初めてのユダヤ人国家"で、面積は四国よりも1割

程度広いくらい。人口700万人のうち500万人がユダヤ人で、世界のユダヤ人の

3人に1人が住んでいることになり、残りはイスラム教徒とキリスト教徒である。

公用語は古代語から再編された現代ヘブライ語とアラビア語。19世紀後半からの

『パレスチナ』に故郷を作る運動「シオニズム運動」を経て建国し、1948年に独立。

その経緯からアラブ諸国との間にパレスチナ問題を抱える」とのことでした。

 

そんな歴史的経緯を持つイスラエルの音楽は、「キリスト教やイスラム教が大筋で

音楽を否定してきたのに対し、ユダヤ教は音楽やダンスを宗教儀礼に積極的に

用いてきた。ホロコーストの前に移民してきたロシア系に由来する「ロシア民謡」の

ヘブライ語版、20世紀初頭に東ヨーロッパからイスラエルやアメリカに移住した

ユダヤ人の「クレズマー音楽」に加え、60年代以降に欧米のポップやロックに影響

を受けたイスラエル人による「イスラエル産 ポップ&ロック」もある。また一方では、

60年代以降、アラブ系移民がもたらすアラブ音楽の影響を受けたヘブライ語の音楽

=「ミズラヒー音楽」も人気になった。ただし、同化政策に影響を与えるとして放送

メディアでは無視される。また、20世紀の「シオニスト」が「聖書時代から残る古代

ヘブライ語の記憶が保存されている」として好んだイエメンのユダヤ音楽も影響力が

ある他、中世スペインのレコンキスタから逃れた「セファルディム」が伝えた「ラディーノ」

の音楽、ユダヤ系の多いアメリカの影響によるジャズ、西洋クラシック、それに旅する

イスラエルの若者が持ち帰ったトランス音楽が進化した「サイケデリック・トランス」など、

とても多様な音楽シーンになっている」ということでした。

 

今回は、そんな「イスラエルの音楽」の中から、「イスラエルの坂本龍一」とも言える

作曲家・プロデューサーの『イダン・レイヘル・プロジェクト』というアーティストのほか、

「イスラエルのUA」とも言えるアーティストで、生ギター一本抱えて歌うオーガニック

ソウルのシンガーソングライター『カロリーナ』、「イスラエルのクレイジー・ケン・バンド」

とも言える新人5人組バンドで、一般にダサい音楽の代表と思われがちな1950~

60年代のカンツォーネやそれ風の自作曲をギラギラなロックンロールに仕上げている

という『モンティ・フィオーリ』の楽曲をご紹介頂きました。


☆サラーム海上さん 映像&トークイベントのお知らせ

来週の月曜日、1月14日の夕方6時から「渋谷アップリンクファクトリー」で、

サラームさんがシリーズで行っている「エキゾ夢紀行」が開催されます。

ちなみに、今回は「シャローム・ イスラエル編」です。

サラームさんにとって去年の最大の発見となったイスラエルのアンダーグラウンド

音楽を、現地でサラームさんが撮影したビデオや写真を紹介しながら紐解いていきます。

中東、東ヨーロッパ、ロシア、アメリカ、バルカン半島の音楽がゴッタ煮になった現代

イスラエルの音楽シーンを30組近くのアーティストたちの映像とともに堪能出来る

イベントです。

チケットはご予約ですと¥1,800、当日券は¥2,000(ともに1ドリンク付き)

なお、詳しくはコチラでご確認下さい。
 

 

今日、ご紹介いただいた音楽は・・・

1.これもまた過ぎ去ってゆく / イダン・レイヘル・プロジェクト

2.Freedom / カロリーナ

3.Miami Pizza Pie / モンティ・フィオーリ

以上の3曲でした。