「酒場めざして 町歩きで一杯」(ちくま文庫、税込み924円))の著者で
文筆家の大川渉さんにお越しいただきました。
このコーナーでもおなじみの南陀楼綾繁さんの飲み友達だそうです。
酒場巡りや町歩きに関する著書「下町酒場巡礼」「下町酒場巡礼 もう一杯」等、
多数の著書を出版されています。
大川さんの酒場への取材方法は、まずその町に行き、1時間ほどすみずみまで
歩き回るんだそうです。細い路地の片隅に飲み屋を見つけたとき
「ここはどんな人がやっていて、どういう肴が出てくる」というのが
(長年酒場巡りをしているので)嗅覚でわかるんだそうです。
また、将棋、野球、文楽などなど、本当に多趣味の大川さんの、趣味の話も
町歩きに絡めていて、酒場に着くまでにウンチクも楽しめるというお得な1冊です。
そして、大川さんのオススメ本です。
「珠玉/開高健」(文春文庫)
開高さんの遺作で短編集。とにかく文体・文章が秀逸で、特に酒場の描写が素晴らしい。
「花のさかりは地下道で/色川武大」(文春文庫)
戦後の混乱期、上野の地下道に住み着いた人たちを、長い間かけて観察し描写した短編集。