岩手県北上市で、参加型納棺という、新しい納棺を取り入れた会社・桜の代表取締役をなさっている
復元納棺師の笹原留似子さんにお電話でご登場いただきました。
札幌出身の笹原さん、ホスピスで働いているときに、多くの患者さんを看取ってきたことがきっかけで
復元納棺師に。東日本大震災におけるその活動で「シチズン・オブ・イヤー」にも輝いています。
震災直後、すぐに笹原さんは被災地・陸前高田入りしました。身元不明の3歳くらいの女の子の
遺体を見て、綺麗な顔に戻してあげたいと思ったが、復元は遺族の許可が必要なため、
身元不明のままではそれが出来なかったそうです。それが悔しくて、出来る限り、震災で亡くなった方々の
ご遺体の復元をやっていこうと決めました。
笹原さんは、復元なさったご遺体の手を温めて、ご遺族と会っていただくそうです。ご遺族が、
故人にかけられる言葉は印象的なものばかりです。お母さんと、生まれたての赤ちゃんの母子の
復元なさったこともありました。また、故人(女性)のお兄さんからの依頼で「今度の結婚記念日に
夫から指輪をもらうのを楽しみにしていた妹に、その指輪をつけてあげたい」という願いに、
損傷が激しかったが時間をかけてなんとか左手、そして指を復元したそうです。
今西乃子さんが書かれた、笹原さんの児童ノンフィクション文学
「心のおくりびと 東日本大震災 復元納棺師~思い出が動き出す日~(金の星社)」に
詳しく書かれています。(邦丸さんは涙で読めなくなりました)
笹原さんが代表を務める「桜」HP