終わりよければ・・・(放送終了)

5月28日~6月1日の「ラジオバイオグラフィー 5冊のアルバム」のゲストは、俳優の渡部篤郎さん

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5月28日(月) 「子供の頃の話」
東京の新宿で生まれた渡部さんは一人っ子だったそうです。家は厳しかったけれど外ではやんちゃに過ごしていた渡部さんは、7歳ぐらいの頃から近所に遊びに行く感覚で映画館に映画を見に行っていましたが、その頃の渡部さんは将来自分が映画に関わるとは全く思っていませんでした。
渡部さんは飛行機が大好き。それも乗っているときより、乗る前後のわくわく感がたまらないのだそうです。これは大人になっても変わりませんでした。そんな渡部さんですが、デートをするときにはある作法がありました。それは...?

5月29日(火)「デビューのきっかけ」
渡部さんは1991年にテレビドラマ「青春の門」でデビューします。渡部さんはひどい二日酔いでこのオーディションを受けたそうです。そして、受かった時、渡部さんは「大変な事が起きるんだろうな」とは思いましたが、まだその頃は俳優の仕事がずっと続くとは思っていませんでした。
奈良弁で苦労した初の映画「橋の無い川」を経て、1995年には知的障害者を描いた伊丹十三作品、「静かな生活」で日本アカデミー賞をW受賞します。映画の内容で悩んでいる渡部さんに、伊丹監督はある言葉でふんぎりをつけさせてくれたのだそうです。その言葉とは...?

5月30日(水)「フランスでの挑戦」
渡部さんは数多くの時代劇に出演しました。大河ドラマ「北条時宗」の時は、忙しかったのではじめは断るつもりでいたら、1年前に約束していたことを思い出して引き受けたのだそうです。今になってみるとやってよかったと渡部さんは言います。
2006年頃にはフランスに渡り、半年近く公演する舞台に挑戦しました。全編フランス語によるふたり芝居、渡部さんが引き受けた訳は「かっこいいと思った」からだそうです。
でもこの舞台のお客さんは渡部さんを知りません。空のコップに少しずつ水を足していくように、演技、そして渡部さん自身をフランスの観客に理解してもらったのでした。

5月31日(木)「演技について/監督デビュー」
渡部さんが演技をする上で大切にしているのは、"楽しむ"ということです。でも、相手が余りに凄くて自分が入り込んでしまって演技が変わってしまうこともあると渡部さんは笑います。
そんな渡部さんは2010年に「コトバのない冬」で映画監督デビューをしました。これは制作出資を全く受けない自主制作映画です。海外の映画祭で学生の作った純粋な映画を見た渡部さんは、「ああ、いろんな作品があってもいいんだな」と感じて、自分の感性にあった映画を作ることを決めましたのだそうです。

6月1日(金)「外事警察/プライベート」
渡部さんの最近の代表作は外事警察。この映画が明日、土曜日に公開になります。
外事警察のOBの方の指導を受けて作ったのですが、撮影後の映像を見て、徹底している、こんなに凄いことをやっているのだと渡部さんは驚きました。
そんな渡部さんの飲み友達は元サッカー選手の中田さん、歌手の平井堅さん。フランスに居たとき、中田さんはチェコから駆けつけてくれたそうです。フラッと来てくれると気持ちが楽だと渡部さんは言います。
渡部さんのオフはほとんど体のメンテナンス。でも、乗馬も大好きなのだそうです。

<渡部篤郎>
【主な代表作品】
静かな生活 (映画) イーヨー役(1995)
ケイゾク (TBSテレビ) 真山徹役 (1999)
外事警察 (NHKテレビ) 住本健司役(2009)
コトバのない冬 (映画) 門倉渉役(2010)