『音楽マスターピース』では、ジャズを中心とする音楽や映画、
ミュージカルなどの解説をされます評論家の瀬川昌久さんに
出演していただきました。
大正から昭和の初期にかけての時代は、「日本のジャズ胎動期」と
言われることがあります。この時代にはたくさんのマイナー・レーベルが
群雄割拠していたそうですが、そうした中から100曲を厳選した本邦初の
画期的なアンソロジー・アルバム「ニッポンジャズ水滸伝」が、先月29日に
発売になりました。
そこで今回は、大正から昭和にかけた「日本ジャズ胎動期」の音楽を
瀬川昌久さんにご紹介いただきました。
アルバム「ニッポンジャズ水滸伝」の解説をお書きになられた瀬川さんに
よりますと、アルバムの内容としては大正~昭和の「ジャズ胎動期」の曲を
100曲集めたアンソロジー・アルバムとなっており、①「ジャズ・ソング編」、
②「ジャズ・ソング編」、③「ダイナ〜書生節系ジャズ・ソング編」、④「邦楽
ジャズ編」に分けて、それぞれ25曲収録されているそうです。
また、収録したマイナー・レーベルの名前を見ると、「タイヘイ」「ニットー」
「サクラ」「太陽」「コッカ」「アサヒ」「エトワール」「トンボ」「オーダン」「オーゴン」
「ツル印」「ヒコーキ」「スタークトン」「センター」「ハッピー」「サロン」「キリン」...
と、16種類にも上るそうです。
そんなアンソロジー・アルバム「ニッポンジャズ水滸伝」の中から、南里文雄という
戦前の名トランペッターの率いるバンドの演奏で、長谷川顕という男性歌手が歌い、
ミスタイヘイ(奥田英子)がかけあいをつけて歌っている『オゝいや』という曲のほか、
昭和10年にセンターレコードという名古屋のレーベルから発売されたチェリーランド・
ダンス・オーケストラというバンドや、戦前に目覚しい活躍をした南雅子リーダーの
三姉妹のジャズ・コーラスグループ、スリーシスターズの楽曲を紹介して頂きました。
今日、ご紹介いただいた音楽は・・・
1.オゝいや / 長谷川顕・ミスタイヘイ
2.セント・ルイス・ブルース / チェリーランド・ダンス・オーケストラ
3.ダイナ / スリー・シスターズ
以上の3曲でした。