東京広尾の日本料理の名店、ミシュランガイド東京で星を獲得、「分とく山」の総料理長・野崎洋光さんに、毎週、淡口醤油を使ったおいしい料理のレシピをご紹介いただくこのコーナー。
5月のテーマは「出汁と淡口醤油の関係」です。
出汁と淡口醤油の関係を知っておくと、様々な料理が簡単においしく
作れてしまうのです。今月は、その方法をお教えいたします。
5月2日に紹介するメニューは?
野崎 今日は、出汁をとる方法をお教えします。
邦丸 出汁というと、時間をかけてグツグツ煮込むイメージが
あるのですが・・・
野崎 そんなことしなくても、
短時間で簡単にとれちゃう方法があるんです!
〈出汁の3段活用 かつおぶし&こんぶの場合〉
用意するもの
・ポットのお湯 500cc 75度~80度
・かつおぶし 5グラム (分量はポットのお湯の100分の1)
・だしこんぶ 4センチ~5センチ四方 1枚
1回目
●ポットのお湯500cc(温度は75度~80度)の中に、
かつおぶし5グラム強と4センチ~5センチ四方のだしこんぶを
1分間入れるだけ。
2回目
●(出汁を取ったら)
先ほど使ったかつおぶしとだしこんぶを
250cc~300ccのお湯に入れて5分おけば、
2番出汁が取れる。
3回目
●かつおとこんぶを細かく刻んで、ポン酢に浸す。
そこに、菜っ葉やほうれんそう、三つ葉などを茹でて和えると
おひたしとしておかずになる。
〈出汁の3段活用 にぼし&こんぶの場合〉
1回目
●1リットルの水に、30グラムのにぼしを3時間以上
つけておくだけ。
2回目
●新しい水1リットルと1回目に使ったにぼしと8センチ4方の
こんぶを入れてひと煮立ちさせるだけ。
3回目
●先ほどのにぼしをフライパンに薄く油をひいて、ネギ、しいたけ
といっしょに炒める。味噌か醤油を入れればおかずになる。
※さらに取った出汁を使って
出汁+25分の1の淡口醤油+お酒 でお吸い物を作ることもできます。
【料理のポイントは?】
By 野崎
・出汁は長時間グツグツ煮出さなくてもとれる。
・熱い温度だと出汁もとれるが、苦みと渋みもでてしまう。
だから75度~80度くらいが良い。
・こんな時代だからこそ、電力を使わずに食材を無駄なく使いたい。
エコを心がけたい。
※なぜ淡口醤油が良いのですか?
・普通の醤油はうまみが強すぎるがゆえに風合いが消えてしまう。
色も味もじゃましてしまう。味がくどくなる。
・素材には素材の味があるから、味を引き立てるためには
ヒガシマル淡口醤油が一番合う。
出来あがった出汁を飲んだ邦丸さんは・・・
邦丸 「おーっ!出汁だ!出汁が出来てる!」
さらに菜っ葉のおひたしを食べると・・・
邦丸 「あーーっ、完璧に一品出来てる!」
あまりのおいしさに拍手してしまう邦丸さんでした。
旬の素材の風味を生かす淡口醤油なら、創業、寛文年間のヒガシマル
醤油がお勧めです。