終わりよければ・・・(放送終了)

1月4日~1月7日の「ラジオバイオグラフィー 5冊のアルバム」は、五大路子さん

 

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今週の「ラジオバイオグラフィー 5冊のアルバム」のゲストは、五大路子さん!

1月4日 火曜日「演劇への思い」
横浜の郊外で生まれた五大路子さんは、天然の自然児でした。その後、高校の演劇経験を経て、芸大の野口三千三(みちぞう)先生に出会ったときに衝撃を受けます。演劇とは自分の中に価値を求める自分探しだったのです。
一人娘が演劇の世界に入ろうとしていたのを知った父は猛反対します。でも、五大さんは諦めませんでした。この、父の猛反対はその後の五大さんに大きな影響を残します。

1月5日 水曜日「テレビデビュー」
桐朋学園演劇科へ進学した五大さんは、早稲田小劇場を経て、新国劇に所属します。後に、これは自分の中の宝物を探すための回り道だったと五大さんは言います。
そして、NHKでテレビデビューを果たします。このとき、お父さんが一番喜んでくれました。この頃の一番思い出は父が演劇を見に来てくれたこと。新橋演舞場で父が声を掛けてくれたとき、五大さんは涙が止まりませんでした。

1月6日 木曜日「メリーさんの話」
五大路子さんのライフワークとなったのが、「横浜ローザ」。実在した娼婦、メリーさんの生涯記です。メリーさんに初めて出会った時、「私のこと、どう思う?」と、心の中に話しかけられたのだそうです。あの人は誰?と思った五大さんはいろいろ調べて、メリーさんの生涯を伝えていこうと決心し、「横浜」という街の知られていない一面が浮かびあがる、日本の戦後史を伝える劇が誕生しました。

1月7日 金曜日「横浜夢座」
五大路子さんは、今、横浜夢座の座長をしています。ある時、原因不明の足の病気で1年間倒れたときに、「私が私であるためのものは何か?」を自問自答した末、いろんな思いを発信する事だと気がつきました。野口先生の教えがここで生きてきたのです。そこで横浜発のムーブメントのために、集まってくれた仲間と夢座を立ち上げたのでした。
そこからいろんな苦労が始まりますが、これは五大さんへの皆の期待を背負う、楽しい苦労です。横浜を描く演劇はまだまだ続きます。

<五大路子>
桐朋学園演劇科を卒業後、早稲田小劇場を経て新国劇へ。NHK朝のテレビ小説「いちばん星」でテレビの主役デビュー。一人芝居「横浜ローザ」で横浜文化奨励賞受賞。99年横浜夢座を旗揚げ後、「横浜行進曲」(99年)、「奇蹟の歌姫 渡辺はま子」(01年)上演のほか、NHK大河ドラマ、舞台各方面で活躍。