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2016年12月18日 本当のおもてなし@山口

12月15日に開かれた日露首脳会談@山口県長門市。
総理の地元であり人口3万5000人の自然豊かな土地です。
温泉が5つあり、湯本にある大谷山荘(創業70年の温泉旅館)が
日露首脳会談の舞台。

長門市のこの日の学校給食は「ピロシキ」
外部への宣伝というよりも、
大人になったとき、子供たちが
歴史的な出来事(?)が故郷であったことを
忘れないようにするためなのかもしれません。
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ロシア政府機@山口宇部空港


さて。
長門市は養鶏業が盛んで「長州地鶏」の焼き鳥店が多く、
各店は首脳会談を機に「焼き鳥の町」としてPRすることにしました。
そこで開発したのが・・・
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ロシアには「シャシリク」という串焼き料理があり、
肉を酢やニンニク、ハーブなどの入った汁に漬け込んで焼いたものなのだそうです。
焼き鳥店30店で作る協議会は、これをモチーフに
ハーブと塩を使った焼き鳥と、
バルサミコ酢とハチミツで作ったたれに漬け込んだ焼き鳥の2種類を開発。

この2本にクリームチーズを添え、皿に両国の旗もならべました。
そこで食事をとっていなかった石森は、
取材をかねてホテルで紹介してもらった近所の焼き鳥屋さん「ちくぜん」へ。

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うまい。
まじで。
でも「ちくぜん」のかたは、こういって笑います。
「一度もシャシリク食べたことないけどね」
わお。
カウンターで並んだ常連さんによれば
もともと長戸の焼き鳥には特徴があって
長ネギではなく、玉ねぎを使い、
卓上のガーリックパウダーを降って食べるのだといいます。
ためしにやってみると、おお、これは!
どちらかというとバーベキュー感覚でした。
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日露首脳会談について町で話を聞くと、温泉地以外では
歓迎ムードと困惑が半々ぐらい。
お年よりも多いこの町で
慣れぬ交通規制に難儀していたり
押し寄せた街宣車におびえたり。
わずか1日だけの首脳会談が
高齢化や人口減に悩む町の経済に長期的に影響するかというと
疑問だとの声もありました。


でも。
きっと日露のメディア関係者は取材していて気づいたと思います。
この町のみなさんの親切さや優しさに。
交通規制の中で必死に安全で早い道を探してくれるた運転手さん
道を尋ねれば一緒に歩いて探してくれるおじいさん
急に取材をお願いしても一生懸命考えをまとめてくれるみなさん
おそらく皆似たような経験をしたことでしょう。
その経験を伝える機会があったら伝えたほうがいいと思います。
プレスセンターには山口の観光や物産を伝えるコーナーが設けられましたが
それよりもずっと、触れ合った人々の優しさが山口の魅力だと伝わりました。


空港に戻ったとき目にした
どことなく懐かしいキャッチコピーに
この町のホスピタリティーを重ねました。

「おいでませ山口へ」


今回、ロシア側は日本側が打診したこの地での歓迎行事を
全て断りました。
それ自体、今回の会談に臨むロシア側の姿勢を示すものでありました。
ただ、
「交渉術」なのか「本当に忙しかった」のかは別にして
大幅に遅刻してきたプーチン大統領に聞きたいのです。
「冷たい雨の中
小旗を振って迎えた市民や子供たちが


3時間も待っていたことに気がつきましたか?」
<br>
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