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衆参両院で単独過半数を占める自民党の強硬な議会運営が否応なく目立つ
臨時国会が間もなく閉会します。納得する訳にはいかないですが、あらためて
「政治は数、数は力」という図式を思い知らされた気がします。
トランプ政権誕生で先行きがまったく見通せなくなったTPP承認案・関連法案、
野党が「年金カット法案」と呼ぶ年金制度改革法案、
そして通称「カジノ法案」~IR整備推進法案。この3つの法案は自民党がどう
説明をしようが「政治は数、数は力」そのものの審議・採決だったと言わざるを得ません。
自民党の国会運営は遮二無二ということばを想起させる。
遮二無二を辞書で引くと【後先のことを考えず、がむしゃらに物事に取り組むこと】
とあります。また、【周囲の状況に目を配らず、強引に事を進める事】ともあります。
時にはがむしゃらに事に取り組むことが必要な場合もあります。
しかし、自民党の今国会運営については「後先のことを考えない」あるいは
「周囲の状況に目を配らない」姿勢ばかりが目立ったのではないでしょうか。
一方、蓮舫代表体制となって初めて迎えた民進党の国会対応はひと言でいえばチグハグ。
衆議院におけるTPP承認案、関連法案では委員会採決で「強行採決 反対!」などと
書かれたおそろいのボードを掲げてTVカメラに向けてのアピールばかりが印象に
残りましたが、議会運営では与党に歩み寄り、一旦は本会議採決に同意をしています。
これはチグハグ。さらには「IR整備推進法案(カジノ法案)」では党としての法案に対する
賛否が見えないまま、衆院採決を退席し、その直後に「法案反対」を表明しました。
そんな調子だから、その後の参院審議~採決、衆院回付にも真剣度に疑問符が
付きまといました。
チグハグを辞書で引いてみる。【「ちぐ」は「鎮具」で金づち、「はぐ」は「破具」で釘抜きを
意味し、金づち と釘抜きを交互に使っていては一向に仕事が進まず、
何をしているのか解らないこと】、だそうです。
民進党~まさにチグハグ。
遮二無二とチグハグ。この国の行方に暗澹とした気持ちになる年の瀬だ。
報道スポーツセンター部長 関根英生
文化放送報道制作部では「ニュースパレード」を中心に、日々のニュースをお伝えしています。
その一方で、私たちの周りには普段のニュースでは伝えきれないような話が溢れています。
それをお伝えする場所が、このリニューアルしたブログ。
部員それぞれがゆるやかに伝えていきます。
ニュースの「おまけ」として楽しんで頂ければ幸いです。
よろしくお付き合いください。