« 八重桜 | メイン | くまモンが泣いている~熊本地震取材 »
東日本大震災の後、
被災地では多くの人が
住まいや仕事を失いました。
避難所で暮らした方も大勢いましたが
自宅などで暮らしたかたも多かったのです。
ところが避難所には人手も物資もたくさんあったのに
自宅に残った被災者のところへは、
物資も情報もほとんど届かない
そんな時期がありました。
職を失い、収入の途絶えた被災者には
痛手になりました。
実はこれ、
今の熊本の被災地も
良く似た状況にあります。
東日本大震災によって被害を受けた宮城県気仙沼では
職を失った被災者が少しでも収入を得るために
「あるプロジェクト」が生まれました。
それが
「気仙沼ミサンガプロジェクト」です。
当時、被災者の悩みを聴くボランティアをしていたみなさんが
「職を持たないストレスに悩む人の多さ」に気づきました。
そして
手作りのミサンガを販売し、
その収入がほぼそのまま作り手に入る、
「ひとりひとりが個人事業主になれる」しくみを作ったのです。
失礼を承知で書けば、
売上自体は高額ではありません。
しかし
働いて、その対価を得られるという経験は
被災者の皆さんを力づけました。
さらに
一つひとつのミサンガに
つくり手の名前を明記することで、
どこか遠いところに住む買い手と
気仙沼のつくり手を直接つなぎ、
単なる商品の売買ではない
"つながり"を生み出しました。
さて、
この気仙沼ミサンガプロジェクトのスタッフは
自分自身も被災者です。
熊本の被災状況を見て、
その痛みがわかるだけに
このほど
被災された障がい児者のご家族、
又は母子家庭に
ミサンガの売上から義援金を送ることにしました。
事務局長の平田さんは自らを振り返り
こう語ります
「震災後、何をするのにもお金が必要でしたが、
様々な義援金を頂いたのは7月以降でした。
また、障がいを抱えての被災者は本当に大変でしたが
私には何も出来ず
胸が痛くなったことを覚えています」
ミサンガについての問い合わせは
以下のHPからどうぞ。
「気仙沼ミサンガプロジェクト
気仙沼ボランティアネットワーク聖敬会」
※画像提供も
『ここをクリック』
ちなみに「聖」は平田さんの娘さんの名前、
「敬」は愛するだんなさんの名前です。
文化放送報道制作部では「ニュースパレード」を中心に、日々のニュースをお伝えしています。
その一方で、私たちの周りには普段のニュースでは伝えきれないような話が溢れています。
それをお伝えする場所が、このリニューアルしたブログ。
部員それぞれがゆるやかに伝えていきます。
ニュースの「おまけ」として楽しんで頂ければ幸いです。
よろしくお付き合いください。