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2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の新たな建設計画を担う設計・施工業者の選定で、政府は22日、ふたつの応募案から建築家の隈研吾さんが手掛けたA案の採用を決めました。
画像は記者会見で説明する隈さんです。
建設財源は、総工費の上限1550億円に関連経費などを加えた約1581億円のうち、国が2分の1、都とスポーツ振興くじで4分の1ずつを負担することで合意しています。
記者会見で完成イメージ図を見たのですが、五重の塔などに用いられる「垂木」をイメージさせるひさしが特徴。
国産の木材が使われています。
建設コストはともかく、木材の多様は維持費にどう影響するのかなと思いました。
その会見の夜、宮城県南三陸町の仮設住宅に住むかたとお話ししました。
以前から継続して状況を伺っている農家のかたです。
宮城県内では、仮設を出た後の住宅の再建計画が決まっていない世帯が
3297世帯に上っています。(10月末現在、宮城県調べ)
事情は様々ですが、住民のかたによれば住宅の再建や修理などに踏み切らない理由のひとつに「オリンピック」がありました。建設資材など住宅に係る費用がオリンピックの影響で高騰しており、それが落ち着くのを待っているというのです。
ただし、生活再建支援金・加算支援金を申請できる期間は平成30年4月10日まで。
また、もともとのルールでは2年間使用となっていたプレハブの仮設住宅もまもなく震災から5年を迎え、傷みも激しくなっています。ですからどのタイミングで住宅再建に踏み切るのかが難しくなっています。
被災者のかたは「五輪の盛り上がりに水を差すつもりはないけんど」と前置きしながらも
「オリンピックを日本でやるのは、もう少し先でもよかったんじゃないかなという声も聴くんだよね」と話してくださいました。
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