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自民・公明両党による安全保障法制に関する協議で、
関連法案の枠組みが固まり、連休明けから国会で論戦に入ります。
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残念ながら私には「尽くされた与党議論」というイメージを持つことは到底出来ない。
4月26日からの安倍総理の訪米、
そして日米防衛協力に関するガイドラインの改定スケジュールに間に合うように
「合意形成を急いだ」と見るのが正しいだろう。
安保法制の骨格で合意した5つの分野、すなわち
①グレーゾーン事態への対処
②周辺事態法改正
③後方支援の恒久法新設
④PKO協力法改正
⑤集団的自衛権行使
これら5分野の自公合意について得心できない点に今回
多くのスペースを割くことは控えるが、これらの安保法制によって
自衛隊の活動範囲は間違いなく戦場に接近するであろうし、
状況次第では戦闘行為を行う可能性も高くなる。
にもかかわらず、だ。合意内容の中の「基本」と「等」に本音が透けて見える。
例えば②周辺事態法と③恒久法では自衛隊の派遣には国会の事前承認が「基本」。
また、③恒久法では自衛隊の派遣は国連決議または関連決議「等」が前提。
さらには⑤集団的自衛権行使では米軍「等」を対象とする。
国会決議が「基本」といっても、あくまで基本で、「例外はある」ということ。
関連決議等は、「等」によって、どこまで広がるかは分からない。
米軍「等」は、オーストラリア軍を念頭においているということだが、
対象は限りなく拡大する可能性をはらむ。
総理の言う「国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備」は
このままでは「歯止めのない安全保障法制の整備」になりかねないのだ。
報道スポーツセンター部長 関根英生
文化放送報道制作部では「ニュースパレード」を中心に、日々のニュースをお伝えしています。
その一方で、私たちの周りには普段のニュースでは伝えきれないような話が溢れています。
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部員それぞれがゆるやかに伝えていきます。
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