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1月24日24時頃、泊りデスクから湯川さん殺害とみられる情報が、
それから1週間後、2月1日未明~午前5時過ぎ、
やはり泊りデスクから後藤さん殺害と見られる情報が伝えられた。
枕元に置いた携帯メールの発信者の表示を見て、ある種の覚悟を持って
情報に接した。「最悪の結果」の覚悟は持っていたつもりではあったが、
その後、目にした「画像」はにわかに信じることのできない、
理性からも常識からも逸脱した、まさに「悪魔の仕業」であった。
大きな怒りを覚えたのは勿論だが、一方、テロリスト組織~イスラム国の
脅威も恐怖も我々の日常と全く無関係の位置にあるわけではないという、
言いようのない胸のざわつきを感じた。
殺害されたとみられる後藤健二さんは去年9月に文化放送の午後ワイド~
「大竹まことのゴールデンラジオ」に出演された際、
たとえば日本が、アメリカのイスラム国への空爆を支持する。
安倍総理が国連でやる演説の中で、そこまで具体的に言ったりなんかしたら、
日本も同じ同盟国と見られ、いろんな外国に旅行に行く日本人が、
テロとか誘拐の対象になってしまう可能性も出てくる。
それがひとつのバロメーターだ。と語っている。
確かに、イスラム国が発信するネット映像・ネット画像を観て
怒りや恐怖・脅威を感じること自体がイスラム国のプロパガンダに
まんまと嵌ってしまっていることになるのかもしれない。
だからといってこれほどの非人道的行為に口を閉ざそうとは思わない。
非常識、非理性、非道徳な相手に対するにはことさら冷静に、より客観的に
報道することが求められる。
その実践こそが報道機関のレゾンデートルのバロメーターだと、
私は考える。
報道スポーツセンター部長 関根英生
文化放送報道制作部では「ニュースパレード」を中心に、日々のニュースをお伝えしています。
その一方で、私たちの周りには普段のニュースでは伝えきれないような話が溢れています。
それをお伝えする場所が、このリニューアルしたブログ。
部員それぞれがゆるやかに伝えていきます。
ニュースの「おまけ」として楽しんで頂ければ幸いです。
よろしくお付き合いください。