震災直後、一度はバラバラに避難したものの
「震災を言い訳にしたくない」「野球部の伝統を消したくない」と、
仲間同士で連絡を取り合い、再結集して戦った。
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2011年の夏、一回戦ではコールド勝ちしたものの
二回戦では破れ、母校に帰ることもできずに球場で別れた。
「今度はいつ会えるのかな」という監督の言葉に選手らは涙した。
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そして2014年7月12日。
皮肉なことに
連合チームの一員となった双葉が一回戦で当たる相手は
あのとき、一緒に戦ってくださった田中監督率いる若松商業だった。
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双方ともこの組み合わせには衝撃を受けていたが
「今頑張っている姿を、一番見てほしい相手」
「全力で戦うことが、互いへの恩返しだ」という気持ちに変わっていった。
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選手らは卒業後もよく集まっていたが、
転任された監督に対しては遠慮や様々な想いがあって、
あの夏以来、疎遠になっていた。
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応援スタンドから久しぶりに見る監督は、
相手方のベンチで采配を振るい、若松商業のユニフォーム姿。
でも、反対側のスタンドから見ているからこそ、あの日々がよみがえる。
試合は10対0で若松商業が勝った。
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球場を出たところで、
あの夏の選手らは、監督と
再会を果たす。
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彼らはいったいどんな会話を交わしたのか。
それは、この画像の右下に写っているマイクが記録している。
「言葉」以上に、この笑顔が物語っているけれど。
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(17日木曜日の「くにまるジャパン」内「きっかけジャパン」などでオンエア予定)
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双葉高校は間も無く統廃合され、その名は消える見込みだが、
彼らが必死で練習し、共に戦った事実は誰にも消せない
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部員それぞれがゆるやかに伝えていきます。
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