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2013年10月22日 ミンダナオ島に思うこと

先週土曜日から、26回目となる東京国際映画祭が始まりました。

今は売れ残っているチケットを買い、観客として気楽に眺めております。

ハリウッドの新作や日本の話題作には関心が無く

日本で上映されるのかDVDになるのかなど何のメドも立っていない東欧やアジアなどの作品を求めて六本木を流浪します。

 

今年はフィリピン映画の「ある理髪師の物語」なる映画を観ていたく感動しました。

時は1975年。マルコスによる独裁政権下のフィリピン南部のミンダナオ島を舞台に、夫に先立たれ理髪店を継ぐことになる妻や近所の人たち、神父、市長、売春宿の女性、反政府運動に関わる青年など様々な人たちの人間模様をリアルなタッチで描いたフィクションです。ミンダナオ島への疑似空間旅行とマルコス時代への時間旅行をさせて頂きました。

 

ところで、日本では台風26号が猛威を振るいましたが、映画の舞台となったミンダナオ島は去年の12月に台風24号が上陸。1900人を超える死者・行方不明者を出す大惨事となったところ。去年世界で記録された自然災害の中、もっとも多くの死者を出す大惨事となりました。

日本政府もJICAを通じて援助物資を送ったり資金協力をしたり、NGOも義捐金を集めたりしましたが、われわれがニュースに割いた時間はとても短いものでした。

地盤の弱いところに立つ石や木の家は瞬時に土砂に流され、未整備な道路は寸断され救助隊が向かうことすらできない中、死者が増えていったそうです。

 

フィリピンでは先日、中部でマグニチュード7.1の地震が発生しましたが、やはり200人近い死者を出しています。日本からの観光客も多いセブ島も大きな被害を受け、フィリピン最古の教会の鐘楼も崩壊しました。東日本大震災に比べてはるかに小さい規模の地震です。防災は先進国から学ぶべきことと途上国から他山の石とすべきことがあると思います。偉そうな持論で失礼しました。

文化放送報道制作部では「ニュースパレード」を中心に、日々のニュースをお伝えしています。

その一方で、私たちの周りには普段のニュースでは伝えきれないような話が溢れています。

それをお伝えする場所が、このリニューアルしたブログ。
部員それぞれがゆるやかに伝えていきます。
ニュースの「おまけ」として楽しんで頂ければ幸いです。
よろしくお付き合いください。

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