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安倍総理はさきの麻生副総理ら複数の閣僚の靖国神社への「参拝」に関して、
「国の為に尊い命を落とした尊い英霊に対し、尊崇の念を表すのは当たり前の事だ。
わが官僚はどんな脅しにも屈しない」とコメントを出した。
また、日本の植民地支配を「侵略」として謝罪した村山総理のいわゆる「村山談話」については、
「侵略と言う定義は、学界的にも国際的にも定まっていない。
国と国の関係において、どちらから見るかにおいて違う」と、国会で答弁した。
60%超の高い内閣支持率に支えられ、徐々に本来の安倍晋三カラーが発色してきたのだろう。
それにしても「どんな脅しにも屈しない」という表現はあまりに扇情的だ。
総理大臣が「靖国参拝」問題を語るときに敢えて使うせりふではない。
「侵略の定義」発言については、その後、やや強硬意見を訂正したものの
「歴史家の間でいろいろな意見があるのは事実」として、撤回はしていない。
いわんや、先の「侵略」の解釈発言はあまりに不見識な歴史認識だと思う。
そして、憲法改正への動き。総理は憲法の改正を「真の独立を取り戻すための必要性」と主張する。
一方、ほとんどの国の憲法は日本国憲法と同様に通常の法律より改正が格段に難しくなっており、
それが世界的標準だ。なぜなら最高法規=憲法は、どんな法律よりも優先されるべき存在である以上、
為政者の意によって容易く改正ができないようにリミッターが掛けられているという事だ。
徐々に鮮明になってきた安倍総理流国家思想の発露、そして憲法改正に向けた面舵一杯。
時勢は報道メディアとしてのチェック機能が今まで以上に大切になってきていると感じる。
少なくとも内閣の高支持率にフォーカス(視点)を曇らせたりしない、ラジオ報道を心掛けたい。
文化放送報道スポーツセンター 部長 関根英生
文化放送報道制作部では「ニュースパレード」を中心に、日々のニュースをお伝えしています。
その一方で、私たちの周りには普段のニュースでは伝えきれないような話が溢れています。
それをお伝えする場所が、このリニューアルしたブログ。
部員それぞれがゆるやかに伝えていきます。
ニュースの「おまけ」として楽しんで頂ければ幸いです。
よろしくお付き合いください。