岩手県宮古市の個人営業の本屋さん、「ブックス西が丘」。
本屋さんとはいうが、文房具や駄菓子なども置いてある昔懐かしい本屋さんだ。
店長の鈴木美知子さんは、この2年間、店舗の中に
被災者に無料で提供し、生活再建を応援する「支援物資」コーナーを作ってきた。
震災で店舗が壊れ、本も届かなくなったが、空いている本棚を利用したのである。
最初は私物の洋服などを並べていたが、近所の人の協力や知人のブログを介し
共感は全国に、そして海外へと広がって、大きなネットワークとなっていった。
毎日数十箱の物資が届き、東京から戻った娘さんと必死に仕分け作業を進めたという。
駐車場に支援物資を並べる催しを開いたら、800人以上のかたが列を成した。
・・・なぜか。
避難所や仮設住宅などには支援物資が届いても
親類宅に身を寄せる人々には十分に届いていなかったのだ。
今でも、支援物資の橋渡し活動は行っており、
この本屋さんはいつしか、被災者同士の憩いの場、情報交換の場にもなった。
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2年たった今でも支援物資は必要なのですか?と聞くとこんな答えが返ってきた。
「自立できるのは若い世代のかたがたなの。
お年寄りなどは今も生活に困っているのです。
行政の目の届かないところにも被災者はたくさんいるのよ」
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