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安倍自民党が本格的に始動した。党本部での仕事始めや「日本経済再生本部」の看板掛けに姿を見せた安倍さんは、「ロケットスタートを切りたい」と、「経済再生」への強い決意を口にした。
さまざまなメディアで報じられているように、自民党が総選挙で圧勝して以降、株価は上昇、懸案だった為替相場も円安に振れている。
もちろん、その背景には、アメリカで「財政の崖」問題が辛うじてクリアされたこともあるが、マーケットでは、アベノミクスを好感しているのだ。
しかし、本当にそれだけだろうか?
日本経済は、安倍政権誕生が決まる前からすでに上昇傾向にあったのである。
そのことは、内閣府の景気動向指数のCI一致指数(11個別系統)から見れば明らかで、去年9月には、11の分野すべてが落ち込みを見せていたのが、10月には生産指数や中小企業出荷指数など4つの指標で上向いているのだ。
つまり、景気の谷は、野田政権時代の2012年10月であって、何もアベノミクスによって上昇に転じたわけではないということになる。
これは何も安倍政権の経済政策にケチをつけるものではない。ただ、「安倍さんの強いメッセージによって景気が好転している」と見るだけではまちがいで、もともと回復しつつあったところに、安倍さんのメッセージ、すなわち、日銀とのアコード、大胆な金融緩和に予想を超える12兆円規模の補正予算案が背中を押した、と見るべきであろう。
就任直前からラッキーなことに景気が回復局面にあったという意味では、1992年にブッシュパパに勝ってアメリカ合衆国大統領になったビル・クリントンと同じである。
クリントンの場合は、景気回復を背景に、モニカ・ルインスキー問題があったにもかかわらず2期8年を全うした。しかも、今なお絶大な人気を誇っている。
安倍さんの場合はどうだろう?
憲法改正という悲願のためには長期政権を維持したい安倍さん、2度も宰相の座に就けただけでも運が良いのに、就任前から景気が回復基調にあったとすれば、何ともラッキーだ。
参院選と体調しだいだが、クリントンばりに長期政権もあるのだろうか???(麻生さんが、「ほどほどにしてボクに回して」と待ってるよん)
さて、下の写真は、とある神社に置かれていた「目出鯛」おみくじ。
通常のおみくじは100円が相場だが、このおみくじは1回300円。
それでもたくさんの人が、魚を釣るがごとく、「せめて吉が出ますように」と糸を垂れていた。
誰もが、今年は商売繁盛、年収アップを願いたい2013年。株高円安、そして景気回復が本物となるかどうか、あるいは単なるラッキーか、しっかり見つめていきたいものである。
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