今年度から中学校で必修化された武道(特に柔道)の授業で相次いでいるのが、脳脊髄液減少症になる子どもたち。
脳脊髄液減少症とは、交通事故や転倒などの衝撃で脳脊髄液が漏れ出し、激しい頭痛や目眩、場合によっては立てなくなるほどのしびれを引き起こす疾病。
この脳脊髄液減少症の患者の家族らで構成される市民団体の国会議員への請願を密着取材してきた。
何せ、もっとも効果的な治療法であるブラッドパッチに保険適用されず、患者たちは、痛みとともに経済的な負担にも苦しめられてきたからだ。
上の写真は、民主党・石森久嗣衆院議員の部屋。脳外科医でもある石森氏は、柔道の授業で多発している発症を問題視。指導者の育成と保険適用が急務だと語った。
黒帯でも医療事故に詳しいとは言えず、事故が起きた場合、「保険が適用されない」では、制度としては不備が甚だしい。
こちらの写真は、同じく民主党の三宅雪子衆院議員の部屋。三宅氏も保険適用に前向きで、「休みや早引きなどによって職場で差別されない配慮も必要」との認識を示した。
その後、患者の家族らは、民主党所属で脳脊髄液減少症議員連盟会長の川内博史衆院議員にも請願を行ったが、与党の中核をなす民主党議員に共通するのが、「今は消費増税や原発再稼動で党内がゴタゴタしていて大変」という認識。
おりしも、患者らが個々の議員事務所を回っている頃、衆議院第2議員会館では、70歳の誕生日を迎えた小沢さんが、グループ議員と勉強会を開いていた。
全員で「ハッピーバースデイ」を歌い始めたのには驚かされたが、散会後、出てきた議員らがこぞって喫煙ルームに入り、「6月11日~の週は戦争だなあ」「次はもう我々は、民主党から政党交付金を受け取れない立場になるんだなあ」などと話し始めたのには、もっとびっくり。
そうか・・・いよいよ消費増税で、野田VS小沢の全面戦争か。そうなると、「脳脊髄液減少症に保険適用を!」どころじゃないか・・・。考えてみれば、石森氏も三宅氏も、それに川内氏も小沢グループだ。
しかし、「国民の生活が第一」「コンクリートから人へ」は民主党が掲げる政治理念の一丁目一番地だったはず。だとすれば、この脳脊髄液減少症への保険適用と適用基準の緩和は、まさしくその真価が問われるものだ。
近く「ニュースパレード」では、限られた時間ではあるが、そんな思いを込めて、脳脊髄液減少症をめぐる動きを特集としてオンエアできたら、と思っている。
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