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これは今回取材をした宮城県石巻市の空です。
このブログに、何度も瓦礫のある風景をUPしてきましたが
顔をあげると、こんな空が広がっています。
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震災から7ヶ月。
・・・とはいえ、被災地の皆さんにはとっては「節目」などなく
震災からの日々が延々と続いています。
メディアが勝手に「節目」と呼んでいるだけなのです。
それは裏を返せば、「節目」にしか、
報道されにくくなっているということでもあります。
節目節目に振り返らなければならないのは
自分自身の取材姿勢ではないかと思います。
こんな話があります。
原発事故のあった福島で
ある局の記者が、避難しているお年寄りに
「故郷に帰ったあとのこと」などを質問しました。
しかし、それをきっかけに
質問されたお年よりは、塞ぎこむようになったといいます。
・・・なぜでしょうか。
放射能の除染作業には、長い長い時間が必要です。
このお年寄りは、記者の質問によってそれを知り、
「生きているうちに、故郷には帰れないだろう」という苦しみを抱えるように
なってしまったのです。
被災者の身になって取材、レポート、コメントしているつもりが
実は逆に深く傷つけていることがあります。
被災地メディアからの記者からは
「在京メディアは国や電力会社への批判や評論に重きを置くあまり
被災地の本当の現状を伝えず、
誤った情報や印象を受け手に与えてしまう」という指摘も受けました。
「被災者に寄り添うメディアになる」
「誰のために何を伝えるべきなのかを忘れない」
それをしっかり心に刻もうと思います。
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文化放送で
「震災と被災地メディア」という特集企画をお届けします。
これは、震災発生当初から現在まで
被災地のメディアの皆さんは
どのように震災報道に取り組み、
「どんな役割を自らに感じているのか」を取材した
ドキュメンタリーです。
文化放送など、全国メディアに何が欠けていて何が必要なのか
自問自答しながらの番組となります。
☆放送日が変更になりました。
10月28日(金)11月11日(金)11月18日(金)の
三回シリーズ。放送は21時ごろ。
どうぞお聴きください。
文化放送報道制作部では「ニュースパレード」を中心に、日々のニュースをお伝えしています。
その一方で、私たちの周りには普段のニュースでは伝えきれないような話が溢れています。
それをお伝えする場所が、このリニューアルしたブログ。
部員それぞれがゆるやかに伝えていきます。
ニュースの「おまけ」として楽しんで頂ければ幸いです。
よろしくお付き合いください。