原発事故を受け
「天然ガス(LNG)」による火力発電が注目されています。
今回取材したのは「川崎天然ガス発電所」。
JX日鉱日石エネルギーと東京ガスが共同出資で
2008年から運転を始めた発電所で、85万キロワットを発電しています。
供給先は高電圧を必要とする業者向けに電力を販売する企業です。
あまり知られていませんが、首都圏で電気を供給しているのは
東京電力だけではないのです。
これまで、日本の電源供給は
原子力が全体の3割を安定的に賄い
それを火力発電が補っていました。
しかしこれからはそうもいかないでしょう。
過去の火力発電のネックは、コストや環境問題でしたが
天然ガスなら、石炭火力発電に比べ
温室効果ガスの排出量が半分ぐらい減らせます。
さらに、この川崎天然ガス発電所では
ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせ、発電効率は58%と高効率。
コスト面でも優れています。
視察した東京都の猪瀬副知事は規模のコンパクトさに注目し
遠くの原発から送ってもらうより、こうした発電所をいくつも設置して
電力の「地産地消」を目指す考えを示しました。
電力&エネルギー各社も天然ガスによる発電施設の増設や
天然ガスの調達に既に動いています。
課題があるとすれば、世界中が注目しているため
「天然ガスの争奪戦になるのでは?」という懸念ですが、
実は、東京の下にもかなりの量があるとみられています。
次世代の「現実的な」エネルギーとして期待できそうです。
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