全日本大学駅伝後 監督インタビュー
2016.11.10
全日本大学駅伝レース直後
青山学院大学 原晋監督
Q:全日本大学駅伝初優勝です。今の気分はいかがですか?
A :この大会は取りたかったので、リベンジを果たせてよかったです。
Q:上空は真っ青な空ですね。
A:清々しい日に一色が快走し、フレッシュグリーンがなびきましたね。
Q:8区、一色選手は6kmで追いつきました。
A:最初の5kmを14分一桁で突っ込んでいるんですよね。10kmも28分15秒です。すごいですよね。
Q:勝因はなんでしょう?
A:田村和希の快走と、アンカー・一色恭志の大快走です!
つなぎの区間も、ギリギリのラインである1分強しか離れませんでした。
これが1分半、2分となってくるとさすがに一色といえども厳しくなってきます。
ギリギリのラインで攻防できました。チーム青山の一体感が出せたレースだったと思います。
Q:『早稲田強いねえ』という言葉もありましたが、内心『いける!』という思いは常にありましたか?
A:1分開いたところで、それが1 分半にならなかったことで、これはまだいけると思いましたね。
早稲田大学 相楽豊監督
Q 2位という結果はどのように受け止めていらっしゃいますか?
A:自分たちのやるべきことをしっかりやって、
それが結果につながったというところで、手応えや自信になった部分はあります。
ただ、優勝争いをして勝ちきれなった悔しさの方が大きいです。
Q:3位以内という目標を一つ上回りましたね。
A:確実に3位以内で優勝争いをするというのがスタート前の目標でした。
しばらく優勝争いから遠ざかっていたので、不透明な見えづらい目標でしたが、
それが達成できて安心している部分もありますし、実際に優勝争いをしたことで、
優勝することの厳しさも感じました。
目標を達成した喜びはありますが、あまり大きなものではありません。
Q:ただ、出雲・全日本と大きくジャンプアップし、箱根に向けて視界良好ではないですか?
A:今回走った選手と争っていたメンバーがまだ何人かいます。
早稲田大学は伝統的に距離が伸びた方が力を発揮する学校なので、
私たちがこれまでやってきた経験を生かして、今回の悔しさを上乗せして、箱根で優勝争いできるように準備します。
Q:今日のレースの最大の収穫はなんでしょうか?
A:主力選手が自分たちの力をしっかり出せば、
他校とも互角以上に渡り合えるとわかったことが収穫です。
そのメンバーと、チーム内でも競争が起きていますので、
今日走ったメンバー以外も自信になったと思います。
Q:相楽監督は『このチームの功労者である3人の4年生』とよく口にしていますが、
その3人(1区武田凜太郎、2区平和真、3区鈴木洋平)が3区終わった時点でトップでした。
A:このチームを1年間作り上げてきましたし、
練習でも常に前で引っ張ってくれた3人です。
絶対戦えるという自信は私の中にはありました。
出雲の失敗はありましたが、精神的に辛い部分を乗り越えて、
よく流れを作ってくれたと思います。
Q:マッチレースをした青山学院はどのような印象ですか?
A:駅伝デビュー戦のメンバーも多く、後半の5~7区でリードを奪う、
あるいは広げられると思っていましたが、結果的にそれができなくて、
私たちの思っていた以上に層が厚く、アンカーの一色君は思っていた以上の力がありました。
戦ってみて改めて強さを実感しました。
Q:箱根駅伝に向けて、今後の決意と抱負をお願いします。
A:今回はうれしさよりも悔しさの方が大きいので、
これを晴らせるのは箱根しか残っていませんので、これまでの経験と、
今回得た経験をしっかりミックスして、そこに『自分たちは箱根で戦える』という自信をプラスして、
しっかりチャレンジしたいと思います。
山梨学院・上田誠仁監督
Q:今日のレースを振り返って、いかがでしたか?
A:1~3区の展開がカギでした。
3区終了時点で青山学院さんと25秒くらいにつけていて、
4区で少し迫ることができれば面白いなと思ったのですが、
そこで傷口を広げてしまい万時休す、といった感じです。
ただその後6区永戸や、後半伸び悩んだけれども7区の河村は、
前を追うという表情・走りをしてくれました。チームにとって、小さな芽が出たな、と。
この芽を持ち帰って、チームの土壌というところで、
この芽を育てたり増やしたりということをこの2か月やらなければいけません。
反省点は多々ありますが、『こういうがんばりもできるんだ、
お前たちもこういうところまでやってみないか』という気持ちでやっていきたいと思います。
Q:箱根駅伝に向けて、非常にいいステップになりましたか?
A:『非常に』という形容詞はどうかなと思いますが、
いいステップにすることが可能かな、というレースでした。
反省点はありますが、それだけ持ち帰ってもチームは良くなりません。
反省点とはしっかり向き合って、握り締めて帰りますが、
プラス自分たちもやればできるんだというところを、少しは持ち帰りたいなと思います。
Q:最大の収穫は?
A:1~3区で流れを作れたことと、ニャイロが向かい風の中でこのタイム(56分43秒)で走れたことです。
ニャイロは昨年以上に破壊力がついてきました。
ただ一色君の『区間賞を取ってやる、留学生なんて関係ない』という想いは、
学生競技者として皆が共有しなければいけないことです。
彼が目標としたニャイロがわがチームにいるわけですから、
そのスピリッツは見習って、チームに還元していかなければいけません。
Q:箱根駅伝で優勝するために必要なことは?
A:上り下りの対応です。昨年は上り下りが良くなかったです。
昨年下りを走った秦将吾が、今年駅伝を二本走って、
二本目で対応力をつけてくれたので明るい材料です。
上り下りを対応できれば、面白いレースを挑むことができると考えています。
Q:出雲・全日本と終えて、今シーズンの山梨学院大学はどういうチームだと思いますか?
A:チームの風土としては、育つ土壌と育てていく雰囲気を持ったチームです。
4年生中心にリーダーシップも取れますし、下級生の統制も取れています。
走力はまだまだ備わってないですが、チーム力は育ってきました。
それだけでは勝負できませんが、それを崩さないように、選手たちを育てていきたいと思います。