箱根駅伝出場大学応援ラジオ 箱根駅伝への道

毎週火曜~金曜 「文化放送スポーツスクエア SET UP!」内 18:18~18:26放送中!
学生3大駅伝全てを中継する文化放送は、 年間を通して大学生長距離アスリートを追いかけていきます。
この番組は箱根駅伝に出場する大学、学生ランナー、そしてすべての関係者を応援し、紹介していく番組です。

10月1日放送 箱根駅伝への道

2015.10.02

こんばんは、文化放送 松島茂です。
三大駅伝のクライマックス、箱根駅伝に向けて奮闘する
チームを応援、紹介する番組、「箱根駅伝への道」
今週は、特別バージョンです。
青山学院大学原晋監督と
早稲田大学前監督で、現在、住友電工陸上競技部の
渡辺康幸監督、おふたりの監督対談をお届けしています。
原監督、渡辺監督、きょうもよろしくお願いします。

原監督:よろしくお願いします。
渡辺監督:よろしくお願いします。

松島アナ:
さ、3日目のテーマを発表しましょう。
きょうのテーマは、「学生駅伝三冠」です。
渡辺監督率いる早稲田大学は、今から5年前、
2010年のシーズンに
史上3校目の学生駅伝三冠を達成しました。
原晋監督率いる青山学院大学も、今シーズン
私的には、三冠を達成する可能性もありえるのかな、
と考えているのですが?

原監督:
そうですね。
戦力的には充実してきましたので、
狙える時に狙いたいなとは思っておるのですが、
プレッシャーが一番心配なんですね。
そこのあたりを渡辺監督、三冠経験者から
いろいろ尋ねてみたいなと思うんですが、
調整段階において、三つ戦うためにですね、
出雲、全日本、箱根と、ひとつひとつ調整していくと
最後の箱根が鬼門になってくるんですけど、
最初から、出雲から狙ったものですか?

渡辺監督:
わたしはですね、4月に、1年間のチーム目標をたてて、
あとは、春夏秋冬に個人的に、手の届く範囲の目標を
それぞれたてさせるんですけど、
三冠したときは、大迫くん、志方くんといった
高校のトップクラス、超即戦力が入ってきて、
4年生から1年生まで、すごくバランスの取れたチームだったので、
4月の時点で三冠宣言をしたじゃないですか。
そこで胴上げするために減量もしたじゃないですか(笑)
絶対三冠取るんだという気持ちで1年間やったんですけど、
1年間のスケジュールが完璧でしたね。今、思い出せば。
トラックシーズンに結果がでないと、三冠はありえないですね。
今は、スピード駅伝じゃないですか。
だから5000m、1万mでも、みんな自己ベストを出したりとか、
例えば、夏のホクレンシリーズで結果を出していけば、
三冠が見えてくるのかな?と。
あとは、区間配置ですね。これを完璧にはめていかないと。
今は、チームの力が拮抗しているので、
青山学院が抜けているとは言え、出雲は難しいですね。
僕は苦手でしたね。

原監督:
三冠したとき、三冠走った選手は何人いました?

渡辺監督:
出雲と全日本は、全部3年生以下で出て、
選手に絶対勝つと言いました。
しかし、箱根の時は主力が故障したんですよ。
もちろん、2番手、3番手は用意していましたが・・
で、2番手の選手を走らせたのですが、
ただ、のっている時は、何もやってもというか、
きっと準備ができていれば、やっぱ勝てるのかなと。
勝利の女神がやっぱ寄ってきますよ。
それをですね、これから原さんの手腕で(笑)。
あと、やっぱり監督ですよ。
走るのは選手ですけど、僕は監督力、
特に箱根駅伝は監督力です。
10人コントロールしなくちゃいけないので、
ただ、10人並べているだけじゃないじゃないですか。
だって、サイコロで区間配置、
瀬古さんみたいに決めるわけないじゃないですか。

一同:笑い

松島アナ:
ちょっと待ってください。
瀬古さんは、ほんとそうなんですか?

渡辺監督:
冗談ですけど(笑)

原監督:
出雲駅伝は、やはり1区が勝負ですね。

渡辺監督:
そうですね、
近年の出雲駅伝は、1区で飛び出したチームが
逃げているじゃないですか。
僕も優勝した時は、1区で区間賞取っているんですよ。

松島アナ:
青山学院も、出雲初優勝した時は、
1区で1年生の小椋選手が先頭と7秒差でしたもんね。

原監督:
そうなんですよ。
あの時は、神風が吹きましたからね。
向かい風が物凄く強かったんですよ。
ですから当時の一流選手も、大迫君も1区だったかな?

渡辺監督:
大迫も向かい風でとまって・・・

原監督:
東洋の設楽啓太くんも風でとまってしまって。

渡辺監督:
あの出雲の1区8キロというのは、鬼門と言うか、
力がある選手でも夏合宿開けなので、難しいんですよ。
逃げれないですよ。
でも、あの時、1区に1年生の小椋選手を原さん置いてますけど、
3区に久保田和真選手、そして、アンカー出岐雄大選手ですよ。
よりゃ勝ちますよ!(笑)
今考えてみれば、勝って当然じゃないですけど、
すごくバランスの良いオーダーでしたよね。
やはり、3区にもアンカーにも強い選手がいないと勝てませんよ。

松島アナ:
原監督、あと時と比べても、今年のチームは、
かなり層の厚さがアップしてますよね?

原監督:
2チーム出したいですね。

松島アナ:
わー

渡辺監督:
AチームとBチーム出して、Bが勝ったりしないですか?(笑)

一同:笑い

原監督:
6区間、12名ですから、上手にもっていけば、
1番と3番、あるいは1番と5番あたりも狙えるような
選手層のですね。

松島アナ:
渡辺監督は、三冠を取るには、
出雲がポイントだと言っていましたが、
原監督は、今シーズンのチーム関して、
三冠を取るのに一番ポイントとなる大会は?

原監督:
うん、わたしも渡辺監督と同じ意見で、
出雲ですね。
ここが鬼門だと思っています。
スピード駅伝6区間。1つの区間のブレーキが
取り返しのつかないことになりますので、
20秒~30秒開いちゃうと、なかなか難しいんですよね。
で、6区間であれば、やっぱ東洋さんも服部兄弟が強いし、
他にも13分台の選手もいますので、
今年、東洋さんは春からスピード練習を
特化してやっているんでですね。
そのあたりが、出雲で成果として出てくるのではと。
ま、ライバルは東洋さんでしょうね。

松島アナ:
ほー、駒澤もいますし、渡辺監督が指導していた早稲田、
明治、山梨学院などもいますけど?

原監督:
まあ、記録よりは、渡辺監督も思っていると思いますが、
強さですよね。記録会ではないタイムを持っているのが、
やはり、東洋さん、あるいは、駒澤さんになってくると思うんですよね。
明治さんも、横手君という大エースがいたのですが、
出雲のメンバーから外れていますので、
いわゆる、ゲームチェンジャーがいませんので、
東洋さん、駒澤さんあたりが、
ライバルになるのかなと思っています。

松島アナ
残念ながら、お時間いっぱいとなりました。
きょうは学生駅伝三冠について
原監督、渡辺監督に語っていただきました。
「箱根駅伝への道」でした。

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