福井謙二グッモニ 11月27日(金) 第694回

皆さまこんにちは、福井謙二グッモニです。


本日のコメンテーターは慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特別招聘教授の夏野剛さんです。
「マンション流通革命、ヤフー・ソニーの新サービスが起こす波紋」というお話をしていただきました。

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ヤフーとソニー不動産が提携して始めた不動産売買の新サービス「おうちダイレクト」が、不動産業界の利益の源泉である仲介手数料を"中抜き"するシステムということで、波紋を呼んでいます。
従来、マンションを売却する際には不動産仲介業者を通じて買い手を探し、売り手も買い手も仲介手数料を支払うというのが慣例でしたが、今回の新システムは、売り手側は手数料を払わないですむというもの。
なにしろ物件情報の掲載、買い手との接触、売買の契約まで全てサイト上で簡単にできてしまうからです。

当然、業界からは「ビジネスモデルの破壊だ!」という反発の声もあがっていて、業界団体・不動産流通経営協会は
ヤフー不動産への物件広告の提供を取りやめてしまいました。
夏野さんは時代に適合したシステムに変化していくのは当然だと言います。いつまでも古い考えでいるのではなく、新しいシステムを取り入れ、ユーザー第一の業界になればいい、と言うお話でした。

今朝の特派員は日本パラローイング協会事務局長の青木松永さんです。
パラローイング協会は、日本唯一の障がい者のためのボート競技団体です。身体機能によって出場種目が分かれ、1~5人がボートに乗り込みゴールまでの速さを競います。
放送では、相模湖ボート上で練習する様子を聞きつつ、リオパラリンピックに向けての意気込み、ローイングの普及などについて伺いました。


エンタメいまのうちでは、「透明マント」をご紹介しました。
お話を伺ったのは東京大学大学院 情報理工学系研究科の稲見昌彦教授です。

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透明人間になれるテクノロジーを研究しているということで、国内外から注目される稲見教授。
マントを纏って背景が人物越しに見えているという画像をご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。
これは、再帰性反射材という特殊な素材を塗りつけたマントに、背景の映像を投影すると、マントの後ろにある映像がマント表面に映し出されことで透明に見えるという仕組み。
現在はまだ大掛かりな仕掛けが必要ですが、いずれはマントのみで完結できるようになるかもしれません。

この透明マントは、SF漫画「攻殻機動隊」を読んだことがきっかけで開発されたそう。作中に出てくる「光学迷彩」という透明になる装備が発想の基になっています。
こうした日本生まれのフィクションは、研究者にインスピレーションを与える材料になっているといいます。

この技術を応用して、車内から車外が透けて見える「透明プリウス」がすでに開発されていたり、医療面でも様々な発展が見込まれます。透明技術に、今後も大きな期待がかかりますね。

♪本日の楽曲
「Sweer Nothing」 GABRIELLE APLIN
「Sunset」      Blu-Swing

来週もお楽しみに!!!!!

グッモニ 2015年11月27日
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