今回、お越し頂いたのは「佐川急便株式会社 CSR推進部」の竹下 博士さんです。
CSR推進部では、会社で排出している温室効果ガスの抑制を検討・推進。
また、社内で啓発活動を行い、環境保全活動の意識を高める活動を行っています。
具体的な対策としては、1997年から天然ガストラックを導入し、現在4000台を保有。天然ガストラックはディーゼル車に比べCO2排出量が20%抑えられる上、光化学スモッグの原因となる成分を含んでいません。
また、トラック以外にも、環境負荷の低い列車や船舶といった運送方法を積極的に行っています。
東京~大阪間では、1日1本運輸列車「スーパーレールカーゴ」を運行。10トントラック56台分の輸送をこの列車で賄っています。
他にも、トラックを使わないサービスセンターの設置や、台車・自転車を使っての配送によりCO2排出を抑えています。
環境活動としては、森林を保有し、CO2の吸収源とするほか、
環境コミュニケーション、環境教育のために地域や団体の方と協力して様々なイベントも行っています。
今回、お越し頂いたのは「大成建設株式会社 環境本部」の多田 宏さんです。
大成建設は、創業140周年。鹿鳴館などの歴史的建造物の他、富士山山頂の気象レーダー基地、青函トンネルなど地図に残る仕事に多く携わる老舗建設会社です。
環境への負担低減のため省エネの技術を伺うと「省エネからゼロエネへ」がキーワード。
建物で消費するエネルギーを極限まで少なくし、太陽光などのエネルギーを創る設備を持つことで、一年間に使う量と創る量のエネルギー収支がゼロになる建物「ZEB実証棟」を運用。
都市部に多いオフィスの建物をZEB実証棟にすることで、大幅にCO2排出量を削減できるということです。
さらに環境教育のために作成されたパンフレット「TAISEIメガネ」により、ご家庭で環境について学ぶことができる取り組みも行っています。
今回、お越し頂いたのは「協栄産業株式会社 代表取締役」の古澤 栄一さんです。
協栄産業株式会社は、工場や家庭から出る使用済みプラスチックをリサイクルする会社で、身近なところではペットボトルのリサイクル事業を行っています。
そして、協栄産業株式会社の世界に誇れる技術が「ペットボトル to ペットボトル」。
これは「100%リサイクルするということ」。
人間が老化するようにペットボトルもリサイクルの過程で劣化しますが、それを防ぎ・復元する技術を持っています。
<ペットボトルの元となるプラスチック素材>
これによりCO2の排出量も大幅にカット!
今後、世界が直面するCO2削減に大きく貢献できる技術をパネルを使用して丁寧に説明してくださいました。
今週から4週にかけて、【企業が行っているCO2削減方法】をご紹介します。
今回、お越し頂いたのは「キリン株式会社 環境推進部」の田中 希幸さんです。
大手飲料メーカーのキリン株式会社では、ビールや紅茶など自然の恵みを糧にした事業を行っているため、環境に優しく、安心安全な商品を提供することにとても注力していらっしゃいます。
具体的には2013年に定めた「長期環境ビジョン」により、2050年に 国内の製造・物流・オフィスでのCO2排出量を1990年比で55%削減する目標を掲げています。
対策としては、燃料転換や省エネ設備の導入、自販機の断熱効果を高め、ヒートポンプ技術やLED照明も活用した省エネ自販機を展開するなど、幅広く実践し、効果をあげています。
また、環境省が推進している気候変動キャンペーン・「Fun to Share」では、『資源循環100%社会の実現で、低炭素社会へ。』と宣言。
到達目標に向けたアプローチなど、様々な意識の高い環境対策をお話いただきました。
中でも、容器の軽量化がCO2削減に繋がるということは意外でした。
鈴木純子
文化放送アナウンサー