辞書を片手に本を読んでみるといろんな発見があります。
あまりにも有名な夏目漱石の「坊っちゃん」の書き出し。
「親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」
さすが100年経っても漱石はツカミがうまいですね!
さてこの「無鉄砲」、
「後先を考えないむこうみず」という意味は分かりますが
なぜ「鉄砲が無い」が、「むこうみず」の意味になったのでしょうか?
大辞泉で調べてみると、漢字で書くと、「無点法」、
この点を手に変えた「無手法」からの、音が変化した当て字だったんです。
点が無い漢文は、読みにくくてはっきりしない。
それがはっきりしない無暗で向こう水な行動、「無鉄砲」に通じたのでしょう。
みなさんがこれまでにやった一番の無鉄砲は何でしょう?
皆さんも気になる言葉と出会ったら、大辞泉で調べてみてはいかがでしょうか。
辞書は日本語のワンダーランド。 今朝も意外な発見と出会いましょう! アナウンサー生活38年、喋りのプロ・福井謙二が「大辞泉」をひらいて、 「言葉」の持つ本来の意味や語源、正しい使い方を探ります。