2015年10月25日
10月25日放送分
今月は、ノーベル賞連日の朗報に日本中が沸きました。
10月5日、画期的な抗生物質を発見して、開発途上国で多くの人を救った功績で
「医学・生理学賞」に「北里大学特別栄誉教授」の大村智(さとし)先生が決まったという発表があり、
翌6日には、素粒子の一種のニュートリノに質量があることを実証して素粒子物理学の常識を塗り替えた
「東京大学宇宙線研究所長」の梶田隆章(かじた・たかあき)先生が「物理学賞」に輝きました。
そこで今回は、門田先生に一冊の本についてお話しいただいています。
『がんと闘った科学者の記録』 戸塚洋二 著 立花隆 編 とあります。
「東京大学宇宙線研究所長」の梶田先生が、記者会見の席上で恩師としてあげた
"小柴先生・戸塚先生"の戸塚洋二先生です。
戸塚洋二先生は、2002年に「ノーベル賞」を受賞した「カミオカンデの創始者」である
小柴昌俊先生の下で素粒子物理学を専攻した、98年に「ニュートリノ振動」という現象を
カミオカンデの後継機の「スーパーカミオカンデ」で観測して、それまで半世紀にわたり
ニュートリノに質量がないという前提で組まれていた素粒子の理論を覆して
"ニュートリノには質量がある"
ということを実証しました。
「ノーベル賞に最も近い物理学者」と呼ばれていたのですが
2000年に「大腸がん」が見つかり、2004年には「左肺に転移がん」が見つかり、
2005年には「右肺に転移がん」見つかります。
抗がん剤治療を始めて1年あまりが経過した頃から、自らの病気や治療について客観的な目で観察し
考察を続けて、その内容を2007年8月から「ブログ」に掲載し始めました。
2008年にがんは「脳に転移」して、7月10日にお亡くなりになりました。
門田守人
(もんでん もりと)
(地方独立行政法人
堺市立病院機構
理事長
・
がん研有明病院
名誉院長
1945年広島県生まれ。外科医。ラジオは初挑戦。
1970年 大阪大学医学部卒業
1994年 大阪大学 教授(医学部外科学第二)
2004年 大阪大学医学部附属病院 副病院長
2007年 国立大学法人大阪大学
理事・副学長
2011年 国立大学法人大阪大学 名誉教授
2011年 公益財団法人がん研究会有明病院
副院長
2012年 公益財団法人がん研究会有明病院
病院長
2015年 公益財団法人がん研究会
理事 ・ 有明病院 名誉院長
2016年 地方独立行政法人
堺市立病院機構 理事長
公益財団法人がん研究会
理事 ・ 有明病院 名誉院長
(現在に至る)
日本癌治療学会理事長(2005-2009)
日本癌学会学術会長(2010)
日本医学会副会長(2010年~)
がん対策推進協議会 会長(2011年~)
石川真紀
(文化放送アナウンサー)
出 身 : 秋田県秋田市
出身校 : 早稲田大学
誕生日 : 1974年4月16日
血液型 : A型
趣 味 : 映画鑑賞、音楽鑑賞、スポーツ観戦、
散歩、人間観察
日本人の2人に1人は罹る病気「がん」。
これだけ身近な病気であるにもかかわらず、多
くの人が「がん」を自分とは無縁と思っています。
この番組では、知っているようで知らない
「がん
」について、がんの専門医として長く医療に携わ
ってきたベテラン医師・門田先生といっしょに考えていく番組です。
がんの予防、検診、治療、そしてもし罹ってしま
った時の「心構え」など、幅広い視点でお話を進
めて参ります。
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