July 24, 2009 09:33 PM
スタッフ日記~37~
どうも、番組スタッフの剣持です。
第37回の今回は、日本と関係が深い国、超大国『アメリカ』について、
政治学者で東京大学大学院教授の久保文明さんにお話を伺いました。
【オバマ大統領】
Q.オバマ大統領の評価は?
A.支持率で言うと、60%~65%
就任当初(70%)よりは多少下がったが、それでもまだまだ高い!!
理由としては…そんなに大きな失敗が無いのと、演説が非常に上手い
(知的な雰囲気、自分の考えをはっきり言う)から。
Q.オバマ大統領になって“CHANGE”変わったことは?
A.昨年9月に起きた金融危機が急に良くなったということは無く、
失業率は逆にどんどん増えている!!
が、オバマ政権が発足した(1月)の翌月に、アメリカでは、
今までで一番大規模だと言われている(7870億ドルという、非常に巨額な)
景気刺激策が議会で通り、その功績が、国民から支持されている。
Q.ブッシュさんとの違いは?
A.ブッシュさんの時は、国民の8割が
“アメリカの将来は悪い方向へ向かっている”と思っていた…
オバマさんに対しては、
“前政権が残したいろんな混乱・不始末を片付けている”という印象…
これがどのくらい続くかが、今後の課題。
【中国とアメリカ】
経済力の面においては、今世紀半ば位には、中国がアメリカの
GDPの(トータルの)数字を抜くであろう…という予測。
しかし、1人あたりの所得でいえば、アメリカの方がずっと豊かであろうし、また、
軍事力の面においては、たとえ軍事費のトータルで、中国がアメリカを上回っても、
持ってる兵器の性能・機動力はアメリカの方が上であると考えられることから、
経済のGDPでアメリカが中国に抜かれる事があっても、
直ちにアメリカが転落するということにはならないだろう…。
【日米関係】
~日米安保条約~
日本が攻撃された場合、アメリカは日本を守る義務があり、
それに対し、日本の条約上の義務は、
アメリカに基地を貸し出すこと=非対称な同盟関係
逆に、アメリカが攻撃された場合、
アメリカは同盟国である日本に期待を寄せるが…
条約上、日本は自衛隊を出動させる必要は無い。
~集団的自衛権~
同盟国が攻撃された時に、
自分の国が攻撃されたのと同じ様に考えて自衛力を発動すること。
今の日本政府の公式見解では
『集団的自衛権』は(ある程度)行使出来ない=助けてはいけない。
これが、日本独特の『憲法9条』をめぐる議論から出てきた解釈。
アメリカにとって、どの程度納得の行く解釈かどうか?という疑問…。
今後の日米関係を考える上で一番難しい問題である。
というお話でした。
また、久保さんは、『メディアの報道は“日本はアメリカの言いなり!!”と、
ワンパターン。その方が視聴者ウケが良いから…。
しかし、“本当にそうなのか?”と疑ってかかるべき。』と
仰っていて、とても意外でした!!(驚)
とは言っても、長年にわたって植えつけられてきた
このイメージを振り払うことはなかなか出来ず…
“そもそも日本に軍隊が無いのは、アメリカがそう望んだからなのでは??”と
思っているくらい…
いやいや、とても難しい問題ですね…(汗)
まとめ ・TVの情報などで、アメリカの事を知った気でいるが、それはほんの一部!!
・メディア報道の“日本はアメリカの言いなり!!”は、
視聴者ウケを狙ってのもの!?
久保文明さんのリクエスト曲♪ヒア・カムズ・ザ・サン/ビートルズ
♪レ・ミゼラブル(ミュージカル)
投稿者 newsclub : 09:33 PM