April 04, 2009 10:47 PM
スタッフ日記~21~
どうも、番組スタッフの剣持です。
第21回、今回は…
今、まさに緊迫している『北朝鮮』との関係について、
早稲田大学国際教養学部教授で、朝鮮半島情勢がご専門の
重村智計さんにお話を伺いました。
【北朝鮮の研究を始めたきっかけ】
今では想像できないが、1970年代の初め頃は
韓国のことを悪く書く記事が多かった!!
皆が1つの方向へ行くと、どうしても反対の方へ行きたくなる性格ゆえ…(笑)
朝鮮問題、韓国問題の報道の8割はウソばっかり!!
それで、“なるべく本当のことを読者に知らせたい”という思いから、戦ってきた。
(当時は北朝鮮の経済が悪いと書いたとたんに、新聞社何百人に取り巻かれた)
【長距離弾道ミサイル発射の理由】
今月9日が重要なポイント!!
9日に北朝鮮では、重大な行事がある
…最高人民会議(日本の国会にあたるもの)
11年前に打ち上げた時も、最高人民会議の前だった…
その時は、憲法が改正されて、金正日総書記が国防委員会の委員長になり、
事実上の国家元首となった…
名実共に北朝鮮の指導者になったことへの、お祝い(花火)だった。
まさに、国内的な理由での打ち上げ。
ということは…前回と同じく、後継者が決まるということ??
【北朝鮮の成り立ち】
金日成首席が、日本の植民地化に対する抵抗運動を行い、
日本が太平洋戦争に負けた後に、指導者として立ち上がった。
1948年に国連の監視の下、南と北の統一の選挙を行うことになっていたが、
それに北朝鮮が応じなかったため、別々の選挙になり、今に至る…
当時も人口は、圧倒的に南か多かったので、選挙をすれば北は負けるし、
北は、社会主義・共産主義、南は、資本主義・自由主義と、
なかなか一緒になるのは難しい…。
同じ社会主義(独裁国家)でも、中国・ロシアは、共産党の独裁。
北朝鮮は、金日成首席、金正日総書記の個人独裁。
政権が世襲していく、得意な形態。
【アジア諸外国は】
韓国と中国は今、北朝鮮を潰したくない…
潰れると、韓国は北朝鮮を引き受けなければいけなくなるが、
引き受けるだけの経済力が無い…統一されると、韓国はド貧乏になる。
そして中国は、
●北朝鮮の難民が一堂に押し寄せると、社会的大混乱がおきる。
●万が一、中国と北朝鮮が統一すると、
韓国にあるアメリカの在韓米軍の基地が近くになる。
●民主化もしてない、人権問題・政治的な自由…等、
いろいろ世界から言われている中国にとって、
“もっと悪い国”が横にあるというのは、自分達にとって、とても好都合。
簡単にいうと、韓国も中国も、北朝鮮を引き受けたくない…
『よく職場とか会社にいるでしょう?あの人だけは引き取りたくないって人(笑)』
だから、潰れてしまっては困るので、最低限の援助はする…
が、力を付けてもらっても困るので、十分な援助はしない!!
【拉致問題について】
日本の政府・政治家がこれまで北朝鮮に対して、はっきり言ってこなかったのが原因。
拉致というのは、国際法的には、私権侵害にあたり、
私権侵害=現状回復(拉致被害者を帰す)、犯人を引き渡す、保障する、謝罪をする。
これらを、日本の政治家は今まで誰一人として主張してこなかった!!
北朝鮮とうまいことしてお金を貰いたい政治家がいっぱいいた。
“北朝鮮利権”というものがあり、
北朝鮮と国交正常化すると、約1兆円をこ超える経済協力資金が(日本から)出る。
あくまで、現金を渡すのではなく、社会資本のプロジェクト
(橋をつくったり、港を作ったり)に予算をつける。
その工事は、日本の企業が行うわけだが…
そこで日本の政治家が、“このプロジェクトはこの企業、あのプロジェクトはあの企業…”
という具合に振り分ける…とそこで政治資金が入ってくる
今の西松建設の騒動と同じ!!
それが欲しいために、政治家は、北朝鮮にはっきりした事を言ってこなかった!!
『酷いもんですね…自分の国の国民を見捨てて、みんな利権に目がくらんだ…』
と、重村さんのお話は、わかりやすく…とても内容の濃い1時間でした!!
そう考えると…拉致問題に関する小泉さん・安倍さんの功績は
とても大きかったと実感!!(それ以前が酷かったとも言えますが…)
ここまで…時代が重村さんに追いつくまで、随分と時間がかかりましたし…
ここからは、問題解決に向けて早急に(でも慎重に)動いていただきたいです!!
まとめ ・拉致問題の解決には、『返してくれ』とはっきり言うこと!!
・外交カードの駆け引きを誤らないこと!!
重村智計さんのリクエスト曲♪いつか風になる日/元ちとせ
♪さくら/森山直太郎
投稿者 newsclub : 10:47 PM